Session information
教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)
The 10th Annual Conference of Japan Primary Care Association » 教育講演(総合診療・家庭医療コアシリーズ)
[ELC6] 病院総合医育成のcore module -大学病院総合診療部門の視点からの検討-
Sun. May 19, 2019 11:00 AM - 12:30 PM Room 4 (2F Room B-2)
企画責任者・座長: 多胡 雅毅 (佐賀大学医学部附属病院総合診療部)
演者:多胡 雅毅(佐賀大学医学部附属病院総合診療部)、志水 太郎(獨協医科大学 総合診療医学)、佐々木 陽典(東邦大学医療センター 大森病院総合診療・急病センター)、鋪野 紀好(千葉大学医学部附属病院 総合診療科)、髙橋 宏瑞(順天堂大学医学部 総合診療科)
【開催の目的】 日本において総合診療医は病院総合医と家庭医に大別されるが、2つの領域の親和性は高い。家庭医は比較的統一された環境で活躍し、専門医制度も整備され、その役割は明確である。しかし病院総合医の役割は市中病院、地域中核病院、大学病院などのセッティングによって大きく異なり、多数の団体の認定制度(日本プライマリ・ケア連合学会、日本病院総合診療医学会、日本病院会、地域医療推進機構)が乱立し、その定義は明確でない。これに加えて、高度専門医療への特化と採算性が求められる大学病院では、病院総合医に求められる役割が特に不明確であり、存在価値を示すことが難しい。その必要性が理解されないため、指導医・専攻医ともに人員を確保できず、大学総合診療部門が窮地に立たされる事例も少なくない。
本企画の目的は病院総合医を目指す医学生や初期研修医が、明確で具体的な目標と目的を持って総合診療専門医プログラムを専攻し、誇りを持って病院総合医を目指すことができるように、病院総合医育成のcore moduleを明確にすることである。
【概要】 これまで日本プライマリ・ケア連合学会学術総会等で、大学総合診療部門による専攻医教育に関するディスカッションを行ったが、多くの大学が様々な環境に合わせ、独自にまた効果的に病院総合医育成を行っていることが明らかとなった。本企画では佐賀大学、順天堂大学、千葉大学、東邦大学、獨協医科大学の総合診療部門を背負う指導医が集い、フロア参加者とともに病院総合医育成について活発な議論を行う。
議論のテーマは「病院総合医育成のcore moduleについて」とし、現行の認定制度も交え、専門研修において病院総合医としてまず習得すべきスキルや、専攻医の関心が高いスキルについて検討を行う。特に「大学病院」での病院総合医の役割と専攻医育成という視点からも、十分に議論を尽くす予定である。