WONCA APR Conference 2019/第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

セッション情報

教育講演(多職種向け)

第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 » 教育講演(多職種向け)

[ELM6] いつやるのか? 今でしょ! 小児在宅医療!

2019年5月18日(土) 16:45 〜 18:15 第6会場 (B1F Room E)

座長: 中村 泰之 (米原市地域包括医療福祉センター)

【開催の目的】 人工呼吸器、痰の吸引、経管栄養、在宅酸素などの医療的ケアが必要な子ども(医療的ケア児)が増えている。在宅で暮らす20歳未満の医療的ケア児は、2016年の推計で18,272人。特に人工呼吸器装着児の増加は著しく、今では医療的ケア児の18%を占め、低年齢ほどその比率が高いことがわかってきた。しかし、在宅で過ごす医療的ケア児に対応した福祉サービス、保育、教育などの仕組みはほとんどなく、介護の大部分を親が担っている。
 どの地域にも小児在宅医療の必要な子どもはいる。小児在宅医療を担い、暮らしに寄り添う医師や多職種が増えることにより、子どもと家族の暮らしが今よりも豊かなものになることを願っている。
【概要】 ① 演題1:日々の暮らしを当たり前に過ごすために小児在宅医療⒗年の私が診てきた子どもと家族            髙橋 昭彦
ひばりクリニックは、午前中外来、午後は在宅医療を担う機能強化型在宅療養支援診療所である。2003年から小児在宅医療を開始した。人工呼吸器をつけた子どもの現状をみて、できることをやろうと2008年に日中レスパイトケア施設うりずんを開設し、日中一時支援として医療的ケア児の預かりを開始した。現在は、認定特定非営利活動法人うりずんとして、医療的ケア児や重症心身障害児者の地域支援をできる範囲で行っている。
 暮らしの中ではさまざまなことが起こるが、在宅医療の対象となる子どもの家庭に起こると余裕がない。では、日々の暮らしをどう支えていけばよいのだろうか。それは医師だけでは立ち行かないことが多い。当日は、退院支援、レスパイトケア、保育、教育、きょうだい支援、看取り、移行期(トランジッション)、親亡きあとなどの、小児在宅医療の課題について述べると共に、多職種連携のポイントについても触れる。

② 演題2:小児を専門としないプライマリ・ケア医でもできる小児在宅医療・療育    
島﨑 亮司
当院は常勤1名(非小児科専門医)の小規模診療所であったが平成26年8月から小児在宅医療を手探りで開始した。その中で「緊急時の対応」「日常生活支援(家族、きょうだいへのサポート等)」「在宅医療にかかわる多職種(福祉職、教育職、行政職)との協働」などプライマリ・ケア医ならではの役割があることを学んだ。平成30年12月の時点で20名の医療的ケア児の訪問診療を実施し、子どもの成長を家族と一緒に喜びながら診療を行っている。
当院のように小規模・非専門医でもプライマリ・ケアの特性を活かすことで医療的ケア児の在宅医療を実践することができる。また全国各地で当院のような小さな活動が広まることで在宅生活する医療的ケア児の支援につながると期待される。

③ 演題3:福祉と診療所を統合した「ふくしあ」という施設とは?   中村 泰之

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