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インタラクティブセッション
第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 » インタラクティブセッション
[IS15] 米国緩和ケア医が本邦初実演!コミュニケーション・トレーニング『Vitaltalk』の実際と日本に置けるその応用可能性について
2019年5月19日(日) 11:00 〜 12:30 第9会場 (2F Room I)
座長: 植村 健司 (University Health Partners of Hawaii (ハワイ大学ファカルティープラクティス))
【開催の目的】 1. Vitaltalkの誕生および発展の変遷を学ぶ
2. コミュニケーション技術は意図的に練習することによって獲得可能であるということを理解する
3. 認知データと感情データの違いを認識し、それらを活用することの大切さを学ぶ
4. 患者、家族に対して適切に必要に応じた共感を表現できるようになる
5. 数人の参加者を交えた、模擬患者とのロールプレイの実演を通じ、Vitaltalkのトレニーング形式を学ぶ
6. Vitaltalkの日本での応用可能性について意見交換を行う
【概要】 重症患者の診療にあたって医師は、思わしくない予後や治療の中止などについて、難しい会話をする必要に迫られることがある。しかし医師の多くはそのための十分な訓練を受けていないため、ストレスを感じて時に会話を避けたり、相互理解のズレを招いたりすることがある。その結果、無益な治療の継続など、誰も本当は望んでいない最期につながってしまうこともしばしばである。そのような状況を打開すべくVitaltalkは米国の腫瘍内科・緩和医たちによって約20年前に開発された。積年の改良を経たそれは数多のエビデンスに基づいており、その効果を検証した多くの臨床試験がNew England Journal of Medicineを含む主要雑誌に掲載されている。その参加者は少人数のグループに分かれ、模擬患者とのロールプレイと教官からのフィードバックを通じて、巧妙なコミュニケーション技術を学んでいく。それは小手先の技術ではなく、共感と誠実さに溢れ、患者の価値観を中心に据えた技術である。その技術を繰り返し練習し、自分のものにしていくことで、自信をもって難しい会話を運ぶことができるようになり、しいては自分の仕事に対する姿勢までもが変化していく。Vitaltalkの訓練を受けた演者が、その公式サポートを受け、トレーニングの実際を実演し、日本での応用可能性についても話す。