WONCA APR Conference 2019/第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

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インタラクティブセッション

第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 » インタラクティブセッション

[IS3] 考え・感情・事実を聞き分ける”事実質問”の手引き

2019年5月17日(金) 13:30 〜 15:00 第15会場 (1F Room 103)

企画責任者: 平野 貴大 (現 国民健康保険大間病院)
座長: 小林 只 (弘前大学医学部附属病院 総合診療部)、並木 宏文 (地域医療振興協会 十勝いけだ地域医療センター)

【開催の目的】 生活習慣病に限らず多くの内科疾患・運動器疾患において、生活指導の重要性は広く知られています。しかしながら、患者の生活はえてして複雑であり、問題となる生活習慣を特定した生活指導をすることは、短い外来時間の中ではしばしば困難です。
問題となる生活習慣を特定するために、「お酒をどのくらい飲んでいますか?」「塩分を多くとっていませんか?」「なぜ、悪化したのでしょうか?」などの質問をして、患者の「感情的な長い言い訳」を聞くことになったことはありませんか?実は、質問には”考え”・“感情”・“事実”を聞く三種類の質問があります。上記は、患者の”考え“を聞く質問です。そのため、患者自身が問題と考えている(思い込んでいる)、あるいは医師が満足しそうな答えを無意識に返答します。患者の感情や考えを聞くことは、illnessの把握という観点では患者・医療者の関係性構築には役立ちます。しかし、治療結果には反映させるためには、患者から”事実“を意識的に聴取することが重要です。その具体的な方法が、「なぜwhy」「どうしてHow」を使用せず、「いつWhen」「だれWho」「なにWhat」「どこWhere」という“事実”の回答を引き出す質問を意識的に使用する“事実質問fact question”です。そして、患者に事実を問い続けることで、患者の“気づき”を促します(メタ・ファシリテーション)。この手法は汎用性のある技術であり、外来診療・多職種会議などの臨床、インタビューやアンケートなどの研究、親子・夫婦間の対話、そして日常会話においても活用されています。
【概要】 今回は、本手法の生みの親であり、発展途上国における生活支援と地域開発を手がける認定NPO法人ムラのミライのスタッフとともに、医療現場の生活指導を例に、実際に事実質問の実習を行います。生活指導や行動変容に興味のある医師以外の職種の参加も歓迎します。

推薦書籍:中田豊一,対話型ファシリテーションの手ほどき(2015)

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