○小林只1, 米田博輝2, 加藤博之1 (1.弘前大学医学部附属病院 総合診療部, 2.弘前大学大学院医学研究科 総合地域医療推進学講座)
セッション情報
シンポジウム
第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 » シンポジウム
[S17] テクノロジーと地域社会の節度ある融合を目指して~機器開発・現場運用・プラットフォーム形成~
2019年5月19日(日) 13:30 〜 15:00 第7会場 (1F Room C-1)
座長: 古屋 聡 (山梨市立牧丘病院)、並木 宏文 (地域医療振興協会 十勝いけだ地域医療センター)
【開催の目的】 人工知能・ビッグデータ・IoT・ヘルスケアデバイスなど、テクノロジーへの過度な期待と誤解が一層進む昨今、患者の疾病情報は官民・多施設で共有され、一般人による自己採血検査やインターネット情報による自己診断も普及してきた。加えて、安価・高性能に進展する医療機器の大衆化が進み、精度限界を考慮しない機器や情報の悪用・誤用も懸念される。現実に、世界中で医療費抑制・セルフケアのスローガンの元、一般人によるバイタルサイン測定、検体検査(例:血糖値・CRP)、生理検査(心電図・呼吸機能・超音波検査)、人工知能による自動診断の活用が進む。このヘルスケアの産業化により、医療者・患者・一般市民・地域の不安・混乱が加速する一方、多くの企業による新しい市場の獲得競争が過熱している。この中、我々は節度をもって機器開発・運用されるための中立的なプラットフォーム形成を目指す活動の一端を当学会で継続的に発表してきた。そして、2016年には「ヘルスケアデバイスによる地域・医療機関の混乱を防ぐためのプラットフォーム作りを目指して」、2017年には「IoT時代における総合診療医の役割と課題」のテーマでシンポジウムを開催した。
今回は、これまでの歴史的経緯と進捗を加味して、各分野の先駆者達と「テクノロジーと地域社会の節度ある融合」という題の元、機器開発・現場運用・プラットフォーム形成について議論する。
【概要】 以下のテーマを4名に講演頂いた後、会場と議論する。
◯小林 只:ヘルスケアの産業化の光と影~近未来の患者受療行動と医療者の責務~
◯小川晋平:医療現場に対峙する“超”聴診器の開発~臨床医として、そして開発者として~
◯北澤彰浩:医療現場へのテクノロジーの活用姿勢〜医療の民主化を展望して〜
◯山口睦弘:大衆化する医療機器活用の質の担保~ポケットエコー・ライフ・サポートが目指すもの~
○小川晋平 (AMI株式会社)
○北澤彰浩 (JA長野厚生連佐久総合病院)
○山口睦弘1,2, 松崎正史2, 大島浩3, 宮地早紀3 (1.株式会社ソノジー, 2.一般財団法人ヘルスケア人材育成協会, 3.日本シグマックス株式会社)