WONCA APR Conference 2019/第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

セッション一覧

第10回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 » インタラクティブセッション

インタラクティブセッション

[IS1] Information Mastery: 明日からの診療に活きる情報管理術

2019年5月17日(金) 10:30 〜 12:00 第14会場 (5F Room 510)

座長: 黒須 絵莉 (川崎市立多摩病院(指定管理者聖マリアンナ医科大学))

【開催の目的】 このセッションでは、下記のInformationMasteryとは何かについて学び、明日からの臨床現場でリアルタイムで最適な情報を得るコツを理解することを目的にしています。【概要】 みなさんは多忙な診療中、目の前の患者さんの問題解決に直結する妥当な情報をリアルタイムに集めて活用できますか?そして自分の診療領域に関して時代遅れにならないように情報のupdateができていますか?論文の批判的吟味はジャーナルクラブを通して教えてもらえますが、日常臨床では自ら情報収集し批判的吟味をする時間など簡単に取れません。その結果、自ら情報の取捨選択することを諦めて、expert opinionだけに頼るようになってしまっていませんか?

幅広い領域を扱うジェネラリストにとって、医学情報を使いこなしEBMを実践するための「Information Mastery」を身につけることは臨床医として質を保つために必要不可欠です。このワークショップではInformation Masteryの基本的概念や知識、リソースを紹介した上で、実際にpoint of careでの問題解決演習を通じてinformation mastery習得のコツを体験して頂きます。総合診療、救急および内科系の後期研修医以上の医師を主な対象としますが、EBM教育に関心のある指導医の先生方、および意欲ある初期研修医の皆様の参加も歓迎致します。参加型の企画ですので、当日は必ずインターネット接続できるノートPCやスマートフォンなどをご持参ください。

インタラクティブセッション

[IS2] 日常診療における利益相反について多職種で考える

2019年5月17日(金) 13:30 〜 15:00 第13会場 (5F Room 509)

座長: 南郷 栄秀 (JCHO 東京城東病院 総合診療科)

【開催の目的】 利益相反という言葉を聞くと、学会発表や論文投稿の際の「利益相反の開示」を先ず思い浮かべるかも知れません。しかし、医療専門職の仕事において利益相反は日常的に存在しています。ボールペンや弁当を受け取ってはいけないと言われたことはありませんか?学会の学術大会では3年前からランチョンセミナーがなくなったのに気づきましたか?一方で、利益相反はいけないからと営利企業との関係を完全に絶つことは不可能です。では、私たちはどうすればいいのでしょうか。医師だけが考えればいい問題なのでしょうか。本インタラクティブセッションでは、利益相反について、多職種で理解を深め、どのように行動すればいいかを共に考えます。【概要】 本インタレストグループでは日常診療における具体例を共有しながら、利益相反の概念について多職種でディスカッションします。そして、プライマリ・ケアに関わる医療専門職として何ができるか、どのように対応したら良いのか、極論に走るのではなく、現実的にどのように行動すればいいかについて、意見交換を行います。

インタラクティブセッション

[IS3] 考え・感情・事実を聞き分ける”事実質問”の手引き

2019年5月17日(金) 13:30 〜 15:00 第15会場 (1F Room 103)

企画責任者: 平野 貴大 (現 国民健康保険大間病院)
座長: 小林 只 (弘前大学医学部附属病院 総合診療部)、並木 宏文 (地域医療振興協会 十勝いけだ地域医療センター)

【開催の目的】 生活習慣病に限らず多くの内科疾患・運動器疾患において、生活指導の重要性は広く知られています。しかしながら、患者の生活はえてして複雑であり、問題となる生活習慣を特定した生活指導をすることは、短い外来時間の中ではしばしば困難です。
問題となる生活習慣を特定するために、「お酒をどのくらい飲んでいますか?」「塩分を多くとっていませんか?」「なぜ、悪化したのでしょうか?」などの質問をして、患者の「感情的な長い言い訳」を聞くことになったことはありませんか?実は、質問には”考え”・“感情”・“事実”を聞く三種類の質問があります。上記は、患者の”考え“を聞く質問です。そのため、患者自身が問題と考えている(思い込んでいる)、あるいは医師が満足しそうな答えを無意識に返答します。患者の感情や考えを聞くことは、illnessの把握という観点では患者・医療者の関係性構築には役立ちます。しかし、治療結果には反映させるためには、患者から”事実“を意識的に聴取することが重要です。その具体的な方法が、「なぜwhy」「どうしてHow」を使用せず、「いつWhen」「だれWho」「なにWhat」「どこWhere」という“事実”の回答を引き出す質問を意識的に使用する“事実質問fact question”です。そして、患者に事実を問い続けることで、患者の“気づき”を促します(メタ・ファシリテーション)。この手法は汎用性のある技術であり、外来診療・多職種会議などの臨床、インタビューやアンケートなどの研究、親子・夫婦間の対話、そして日常会話においても活用されています。
【概要】 今回は、本手法の生みの親であり、発展途上国における生活支援と地域開発を手がける認定NPO法人ムラのミライのスタッフとともに、医療現場の生活指導を例に、実際に事実質問の実習を行います。生活指導や行動変容に興味のある医師以外の職種の参加も歓迎します。

推薦書籍:中田豊一,対話型ファシリテーションの手ほどき(2015)

インタラクティブセッション

[IS4] プライマリ・ケア医のためのポイントオブケア超音波

2019年5月17日(金) 15:30 〜 17:00 第6会場 (B1F Room E)

企画責任者:瀬良 誠(福井県立病院 救命救急センター)

【開催の目的】 近年ポイント・オブ・ケア超音波(POCUS)は臨床面と教育面からその有用性が認識され、急速な広がりをみせています。POCUSは安全、低コスト、ベッドサイドですぐに利用でき(在宅でも!)、患者の診療方針決定や処置をタイムリーに行うことが可能です。(良いことずくめ!)それにもかかわらず現場では施行方法や活用方法がわからないなど戸惑いの声も聞こえます。その声に直接応えるべくこのセッションを企画しました。【概要】 今回は実践編。ハンズオン形式で直接皆さんの疑問に答えていきたいと思います。インタラクティブセッションなので一方通行の講義をなくしました。肺エコーってどうやるの?心エコーが苦手なんだけど・・。FASTが自信ないな、など思っているあなた!チョロっと立ち寄って、聞きたいことだけをぱっと聞いて実際にちょい当てして大満足で次のお目当ての講演へ。経験豊富な講師陣が明日から使えるをキーワードにちょっとしたコツとピットフォールを織り交ぜて、明日からの診療の一助になれば幸いです。

インタラクティブセッション

[IS5] ポートフォリオ はじめの一歩 ~ポートフォリオにつながる振り返りの妙~

2019年5月17日(金) 15:30 〜 17:00 第12会場 (5F Room 501)

座長: 日比野 将也 (藤田医科大学 救急総合内科学講座)

【開催の目的】 「ポートフォリオを書くのは難しい」、「書かせるのは難しい」と思っているのは、あなただけではありません。専攻医にとってのポートフォリオ作成、指導医にとっての作成支援は、専門研修において最大の課題であることが、専攻医アンケート、研修プログラム年次報告から明らかになっています。新専門医制度の総合診療専門研修でもポートフォリオ作成が必須の修了要件です。多くの専攻医が「どの事例がふさわしいのか」、「事例のどこに焦点を当てるのか」、「どう考察するとよいのか」に悩んでなかなか手につかず、指導医は「いつ何と声をかけたら専攻医は書き始めるか」、「専攻医の気づきを深め、ポートフォリオに繋げるにはどうしたらよいか」に悩んでいるのではないでしょうか。本企画では、「よりよいポートフォリオの作り方」を取り上げるのではなく、ポートフォリオ作成の「第一歩を踏み出す」ことを目標にします。そのためのヒントがたくさん生まれる、日々の症例の振り返りにスポットを当て、どのような振り返りを促すと良いか、能動的に学んでいきます。【概要】 このセッションは、「ポートフォリオを書かなければならない専攻医」、指導をしなければならないのに「ポートフォリオ作成指導の経験が少なく自信のない指導医」を主な参加対象とする入門編です。ポートフォリオに関心のある他職種も歓迎です。悩みをたくさん持つ専攻医部会と、指導のヒントをたくさん持つプログラム運営・FD委員会の合同企画であるところが味噌です。可能であれば、専攻医の皆さんは「最近経験した(できれば現在進行形の)印象に残っている事例」を簡単なメモでお持ちください(なくても大丈夫です)。それをもとに指導医の皆さんと専攻医の皆さんとで対話しながら学びを深めていきます。もしかしたらココから素敵なポートフォリオが出来上がるかもしれませんよ!皆さんのご参加をお待ちしています!
[グランドルール:専攻医の思いを大事にする、批判・ 否定しない、個人的な情報を漏らさない]

インタラクティブセッション

[IS6] プライマリ・ケア研究プロトコールをブラッシュアップ: Primary Care Research Connect (PCR Connect) プレ企画

2019年5月17日(金) 15:30 〜 17:00 第13会場 (5F Room 509)

座長: 青木 拓也 (京都大学大学院医学研究科 医療疫学分野)、金子 惇 (浜松医科大学 地域家庭医療学)

【開催の目的】 我が国からのプライマリ・ケア研究の発信は、まだ国際的に見て少ないのが現状です。例えば、北米ではNAPCRG(North American Primary Care Research Group)が学術集会を開催し、質の高い学際的な研究発表や、若手研究者に対するエキスパートからの形成的フィードバックが行われており、研究活動の活発化に寄与しています。そこで、日本でもNAPCRGの活動を参考に、日本プライマリ・ケア連合学会、米国内科学会日本支部、日本臨床疫学会の3学会合同で、2019年よりPrimary Care Research Connect (PCR Connect)が活動を開始することが決定しました。本企画は、PCR Connectのプレ企画の位置付けです。【概要】 プライマリ・ケア領域の若手医療者が、研究プロトコールを発表し、様々なバックグラウンドを持つ研究者とのディスカッションを通して、プロトコールのブラッシュ・アップを図ります。また、こうしたプロセスを共有することによって、参加者全体の研究リテラシーの向上を図ります。量的研究、質的研究、混合研究と幅広い研究を対象とします。年齢や職種を問わず、プライマリ・ケア研究に関心のある方、特に、ディスカッションを通じて臨床研究のスキルアップがしたい方、発表者へ積極的にフィードバックをして下さる方、プライマリ・ケア研究者同士の繋がりを作りたいと思っている方のご参加をお待ちしています。

インタラクティブセッション

[IS7] プライマリ・ケアでの働き方改革に必要な労働法制の理解

2019年5月17日(金) 15:30 〜 17:00 第15会場 (1F Room 103)

座長: 賀來 敦 (社会医療法人清風会岡山家庭医療センター)

【開催の目的】 <医師のライフキャリア・働き方改革における問題点>

1) 医師が病院等に勤務し、その指揮監督下で労務を遂行する場合、当該医師は労働法上の労働者であり、労働法規の適用を受ける。 しかし誤ったプロフェッショナリズムが理解される中、実際にこのことはほとんど意識されていない。

2) 医師のキャリア形成は、複数の病院間の定期的な異動が一般的である。日本の社会制度は終身雇用・長期雇用が前提のため、定期的な雇用の断絶に対して、各種労働関連法制度のみでは十分な支援ができない。

3) 医師のワークキャリアには「指導的医師の下で臨床経験を蓄積する時期≒研修」が存在し、「職業人」と「学習者」の二重役割が特徴的である。そのため、職業と生活に加え、研修(学習者)と生活(家庭人)とのバランスも無視できない。

<目的>
・問題点の把握と解決策の創出に必要な労働法制の知識の提供
【概要】 医師の働き方改革に関する検討会の議論の流れを紹介し、勤務医の労働者性とプロフェショナリズムのあり方を解説する。その上で、働き方改革に必要な労働関連法制やTips の紹介をおこなう。

<詳細>
・勤務医(研修医・専攻医)の労働者性
~医師の働き方改革に関する検討会の議論から(片岡)
・医師のプロフェショナリズムと労働環境
~アンプロフェッショナルな行為の要因と組織のプロフェッショナリズム(宮田)
・医者に必要な労働法制セミナー
~いまさら聞けない!働くルール(里見)
・働き方改革における勤務評価方法と認知バイアスの関係を考える(蓮沼)
・総合診療領域発展のためのブルーオーシャン戦略(賀来)

<特徴>
・厚労省検討会構成員・キャリアコンサルタント・キャリア系委員会・大学関係者のコラボ企画
・双方向(インタラクティブ)ツールを用いた参加型セッション

インタラクティブセッション

[IS8] オープントーク ~20-30年後の総合診療医のすがた~

2019年5月18日(土) 10:30 〜 12:00 第2会場 (2F Room A)

MC:藤沼 康樹(医療福祉生協連家庭医療学開発センター長)
MC:尾藤 誠司(東京医療センター)
司会:佐々木 隆史 (医療生協こうせい駅前診療所)

【開催の目的】 刻々と変わる医療知識・常識、テクノロジーの進化と平均寿命の延長。そして、多死社会と少子化をとりまく社会情勢。人類史上例のない社会に日本は突入します。その中で、社会からの期待だけでなく、新たな基本専門領域としても医学界に認知されつつある総合診療医。周囲の状況に応じて役割を変化させ、対応できる強みをもつ総合診療医が、どのような役割を担うことになるのでしょうか?
 様々な視点から家庭医をはじめ医学教育に鋭く切り込んでいる藤沼康樹先生(医療福祉生協連家庭医療学開発センター長)と、新たな時代の医療者像を模索し続ける尾藤誠司先生(東京医療センター)のお二人をMCに、当日参加される皆様全員で意見交換を行うまさにオープンでインタラクティブなトークセッションです。
【概要】 本セッションでは、事前のプレゼンテーション要旨をあえて設定せず、「20-30年後の総合診療」に関するいくつかのアジェンダのみを設定したうえでオープントークで進行させていく予定です。当日の参加者は、二人のMCで受けたインスピレーションをもとに、ツイッター「#JPCAopentalk」ハッシュタグとともにつぶやいてください。https://twitter.com/hashtag/JPCAopentalk?src=hash
面白いつぶやきをMCが拾いながら会場全体のオープントークをファシリテートしていく、という進行としたいと思います。

【トークアジェンダ】
アジェンダ①
「人の人生はどう変わり、健康の概念はどう変わり、プライマリ・ケア現場はどう変わり、そして、プライマリ・ケア専門家の仕事はどう変わるのか?」
アジェンダ②
「将来のイケてるプライマリ・ケア専門家が身につけるべき教養とスキルについて」
アジェンダ③
会話の流れの中でその場で作成していきます

インタラクティブセッション

[IS9] 選ぶ?選ばない?ジェネリック医薬品

2019年5月18日(土) 15:00 〜 16:30 第7会場 (1F Room C-1)

座長: 坂口 眞弓 (みどり薬局)

【開催の目的】 少子高齢化がさけられない我が国の人口構造の変化は、国民医療費の急激な増大を生み出している。平成28年9月13日に厚生労働省は、平成27年度の国民医療費は前年度に比べて約1.5 兆円の増加の41.5兆円になったと発表した。さらに、薬剤費の効率的使用という視点から、同一有効成分を含有し、同一の効能効果を示す医薬品のうち、先発医薬品と比して価格の低いジェネリック医薬品(以下 GEと略す)の使用促進を急務な課題として挙げている。平成30年10月より、生活保護を受けている方にGEの使用が原則化され、使用促進を進めるためには医師・薬剤師の評価が大きく関わってくることが予想される。本インタラクティブセッションでは、品質試験、生物学的同等性試験等からの医薬品の評価について確認し、GEについての正しい理解を得、prosとconsの両方の立場を明らかにし、「選ぶ?選ばない?ジェネリック医薬品」を参加者に考えてもらう。【概要】 GEの使用に「賛成」、「反対」の視点からのアプローチをグループワークで体験し、各グループのファシリテーターや、講師を交えてディスカッションを行い、全体で共有する。また、活発なディスカッションも考えており、様々な視点や情報から、個人個人が正しい知識を抜き出して、判断できるようにする。

インタラクティブセッション

[IS10] Key Features問題を使ってプライマリケアに必要な多領域のスキルアップをしよう

2019年5月18日(土) 15:00 〜 16:30 第9会場 (2F Room I)

座長: 髙橋 慶 (医療生協さいたま さいたま総合診療医・家庭医センター)

【開催の目的】 問題解決の「核となる要素=Key Features(KFs)」を使ったKey Features試験のいくつかを参加者同士で解くことで、プライマリケアに必要とされる多領域のスキルアップを図り、さらにその内容と今後の活用を議論する。【概要】 「あなたの外来に動悸を主訴に34歳の女性が来院した。夫からDVを受け逃げてきたところで、同席した4歳の息子は目がかゆくまぶたが開かないので、息子も診察してほしいという。」
 この状況に対応するにはどのような問題解決能力が必要だろうか。臨床実践につながる問題解決能力には、ケースに応じて知っておくべき「核となる要素=Key Features(KFs)」が含まれる。多領域の問題解決能力が求められるプライマリケアにおける臨床家は、このKFsを学ぶことで、生涯学習を効率よく進めることができる。
 カナダでは、100領域にわたり1領域5〜10個のKFsが抽出され、それらをもとにシナリオベースで作成された複数の短問に解答するKFs試験が国家試験として行われてきた。我々はこのKFsを参考に、日本版のKFs問題を作成してきた。このセッションでは、いくつかの日本版KFs問題を参加者同士で解き、その内容や今後の活用を議論する。

インタラクティブセッション

[IS11] 社会的バイタルサイン -患者中心の医療を多職種で実現する-

2019年5月18日(土) 16:45 〜 18:15 第9会場 (2F Room I)

座長: 大矢 亮 (耳原総合病院)、鈴木 諭 (利根保健生活協同組合 利根中央病院)

【開催の目的】 家庭医療に従事する者は,未分化で多様かつ複雑な健康問題に対し,多職種で包括的統合アプローチを行うことが求められる.「社会的バイタルサイン(Social Vital Signs: SVS)」は,個人の人生・生活にとって重要な社会的因子について分析的に捉えるためのツールであり,患者に内在する社会的問題を具体的に言語化して整理することで,社会に生きる1人の個人として患者を包括的に捉えることを可能にする.また,SVSは多職種間でのコミュニケーションを円滑にし,さらには地域が抱える社会的問題を明らかにできる可能性も秘めている.SVSは病院医療,救急医療など短時間のスケールで患者を診る際にも有効であるが,患者を継続的に診る家庭医療の現場でこそ威力を発揮する.本セッションでは,SVSをもとに多職種が多様な視点から得た患者の情報を統合し,患者中心の医療の方法をより良い形で実践するための方法を疑似体験し,現場で活用できるようになることを目的とする.【概要】 健康の社会的決定要因ならびにSVSについてのレクチャーの後に,日常診療で遭遇する事例を基に小グループでの議論を行う. アクションシートと呼ばれる,SVSの各項目とライフコースとの関係をまとめるツールを用いて,多職種が患者の多様な情報を持ち寄り問題解決の筋道をつける過程を疑似体験する.最後に振り返りを行い,学びを日常診療で活用できる形(クリニカルパール)にまとめる.

インタラクティブセッション

[IS12] 4つの目標から医療を組み立て直す(診療所中心)

2019年5月19日(日) 09:15 〜 10:45 第8会場 (1F Room C-2)

企画責任者:岡田 唯男(亀田ファミリークリニック館山)

【開催の目的】
診療所、家庭医療領域における医療の質改善・患者安全推進活動
は病院のそれに比べ遅れている。それらに関する基本的知識を紹介したうえで、現在の米国医療の質のトレンドである、4つの目標(quadruple aim)に基づく医療の質改善活動を提案し現場の医療に 役立ててもらうためのセッションとしたい

【概要】
本セッションはインタラクティブセッションです。発表者からの発表は最低限とし、参加者同士での対話、参加者と発表者の対話を中心として行います。
医療の質・患者安全委員会企画

インタラクティブセッション

[IS13] 根拠に基づく予防医療と健康増進

2019年5月19日(日) 09:15 〜 10:45 第15会場 (1F Room 103)

座長: 宮﨑 景 (高茶屋診療所)

【開催の目的】 企画意図:個々の患者、および地域に対して根拠に基づいた予防医療をどのように提供したら良いかについて参加者全員で考える。【概要】 日本で行われている予防医療の多くは、残念ながら科学的根拠に基づいていない。例えば市区町村が住民向けに行うがん検診のなかには、根拠が不明確な検診も多く行われている。厚生労働省が「2019年度にも指針を改定して、根拠が不明確ながん検診は推奨しないという注意喚起を促す予定である」と発表したように、根拠に基づく予防医療をすすめる動きも出始めているが、現場では法律や制度の壁に悩みながら、個々の患者に対して予防医療を提供しているのが現状である。本企画では日常診療での疑問点や問題点について共有することから始める。その後、根拠に基づいた予防医療とは何か、個々の患者や地域に対し、どのようなアプローチを行えばよいかについて多職種で考えていく。
また私たち予防医療・健康増進委員会の予防医療グループで行っている文献レビューの活動についても紹介をする。

インタラクティブセッション

[IS14] 小児診療の日常の疑問に答えます

2019年5月19日(日) 11:00 〜 12:30 第8会場 (1F Room C-2)

座長: 児玉 和彦 (こだま小児科)

【開催の目的】 プライマリケア医として小児の初期診療に携わる機会は多い。
小児の診療は、成人とは違う知識や技術が必要になり、その敷居を高く感じる医師もいる。
また、小児科との連携について、いつ紹介するのか、どのように役割分担をするのかなど、社会的な課題も多い。
小児科専門医とプライマリケア医が、同じ土俵で小児診療をよりよくするための機会として、この企画を提案する。
【概要】 参加者からあらかじめ収集した小児診療に関する疑問のなかから、重要と思われるものについて、小児科専門医から回答をする。
可能な限り、当日のフロアからの質問にも答える形式をとり、小児科専門医とプライマリケア医の相互理解を図る。
途中参加、途中退出可。

インタラクティブセッション

[IS15] 米国緩和ケア医が本邦初実演!コミュニケーション・トレーニング『Vitaltalk』の実際と日本に置けるその応用可能性について

2019年5月19日(日) 11:00 〜 12:30 第9会場 (2F Room I)

座長: 植村 健司 (University Health Partners of Hawaii (ハワイ大学ファカルティープラクティス))

【開催の目的】 1. Vitaltalkの誕生および発展の変遷を学ぶ
2. コミュニケーション技術は意図的に練習することによって獲得可能であるということを理解する
3. 認知データと感情データの違いを認識し、それらを活用することの大切さを学ぶ
4. 患者、家族に対して適切に必要に応じた共感を表現できるようになる
5. 数人の参加者を交えた、模擬患者とのロールプレイの実演を通じ、Vitaltalkのトレニーング形式を学ぶ
6. Vitaltalkの日本での応用可能性について意見交換を行う
【概要】 重症患者の診療にあたって医師は、思わしくない予後や治療の中止などについて、難しい会話をする必要に迫られることがある。しかし医師の多くはそのための十分な訓練を受けていないため、ストレスを感じて時に会話を避けたり、相互理解のズレを招いたりすることがある。その結果、無益な治療の継続など、誰も本当は望んでいない最期につながってしまうこともしばしばである。そのような状況を打開すべくVitaltalkは米国の腫瘍内科・緩和医たちによって約20年前に開発された。積年の改良を経たそれは数多のエビデンスに基づいており、その効果を検証した多くの臨床試験がNew England Journal of Medicineを含む主要雑誌に掲載されている。その参加者は少人数のグループに分かれ、模擬患者とのロールプレイと教官からのフィードバックを通じて、巧妙なコミュニケーション技術を学んでいく。それは小手先の技術ではなく、共感と誠実さに溢れ、患者の価値観を中心に据えた技術である。その技術を繰り返し練習し、自分のものにしていくことで、自信をもって難しい会話を運ぶことができるようになり、しいては自分の仕事に対する姿勢までもが変化していく。Vitaltalkの訓練を受けた演者が、その公式サポートを受け、トレーニングの実際を実演し、日本での応用可能性についても話す。

インタラクティブセッション

[IS16] みんなでつくろう地域ケアレシピ集・第5弾~レシピを咀嚼しよう~

2019年5月19日(日) 13:30 〜 15:00 第8会場 (1F Room C-2)

座長: 佐藤 元美 (一関市国民健康保険藤沢病院)、井階 友貴 (福井大学医学部地域プライマリケア講座)

【開催の目的】 全国各地で様々な先進的な地域ケアが施されていますが、全く同じ状況の地域は2つと存在しないため、全国どこでも通用するケアのマニュアル化・一般化は、非常に困難であると同時に、本質的ではない可能性があります。日本プライマリ・ケア連合学会では「地域ケア事例集作成プロジェクトチーム」を立ち上げ、地域のあらゆる医療・健康にまつわる問題に対して、各地で効率的な取り組みが実現するように、地域ケア事例を可及的広く集積し、分類・共有・更新することで、全国各地で類似の問題およびその介入事例を参考にできる「地域ケア事例集」の作成を進めています。4年前の学術大会で開催した第1弾企画のワークショップにより、地域の問題点の分類に関してパブリックコメントを得て、パイロット的に事例を登録いただきました。3年前からの第2~4弾企画のシンポジウムでは、好事例を数例紹介いただきながら、登録内容についての議論を深めました。今回は、2つの好事例をもとに、それがなぜうまくいったのかについて、インタラクティブセッションにより深く読み解き、その成功のエッセンスと各地へ適応について、学会員の皆様のご意見を交えて追求することを目的といたします。【概要】 地域の健康課題、人的課題、政策課題、社会的課題に積極的に取り組まれている2つの事例について、課題、介入、効果、要点、難点、展望、他の地域での適応を系統立てて紹介いただいた上で、「地域ケア事例」のエッセンス抽出と地域適応についてディスカッションするインタラクティブセッションを行います。次のような方のご参加をお待ちしております!
①地域に存在する問題点を認識・整理してみたい方。
②実際に地域の医療・健康問題に取り組まれている方。
③学会の地域ケア事例集作成PTに興味のある方。
④プライマリ・ケア医による地域介入の裾野の広さを実感してみたい方。
⑤ご登壇いただく先生方のファン。

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