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[S08P-11] Temporal evolution of b-values in rate-and-state fault models with frictional heterogeneities

〇Ryo Ito¹, Yoshihiro Kaneko¹ (1.Kyoto University)

前震活動のメカニズムを理解することは，地震の予測にとって重要な問題であると同時に，震源物理の根本的な理解につながる．大地震の前の地震活動の観測により，Gutenberg-Richterの累積地震数とマグニチュードの関係における傾き，すなわちb値が，大地震の発生前に減少することが多数報告されている．例えば，2011年Mw9.0東北地方太平洋沖地震の震源域におけるb値が本震前に減少したことが観測されている(Nanjo et al.,2012)．しかし，観測されたb値の時間変化を物理的に解釈することは未だ困難である．ここでは，摩擦不均質性を伴う地震サイクルシミュレーションを用いて，b値の時間変化の再現を試みる．本震開始前に活発化する前震がみられるような摩擦パラメータの範囲を特定し，それらの前震を統計的に解析したところ，本震開始前にb値が減少するような前震活動を再現することができた．この結果は，摩擦不均質性が前震活動に大きな影響を与えることを示唆している．モデル内の前震活動におけるb値の変化のパラメータ依存性について考察する．