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[S09P-03] Numbers and duration of aftershocks for inland earthquake in Japan as a function of their size

〇Taichi Honda¹, Takuji Yamada¹ (1.Ibaraki Univ.)

1.はじめに
余震とは、ある地震（以後、本震と記す）の後に本震の断層およびその近傍で起こる本震よりも小さな地震のことである。本研究では、余震数と余震の継続時間という２点に着目し、2003年以降に日本の内陸部で発生した、マグニチュード(M)5.5以上の13地震を解析した。

2.解析手法
定常的な活動の地震と余震を区別するために、時空間的な余震の定義が必要である。最初に、スケーリング則から本震の断層の長さを求めた。そして、深さ30 km以浅、本震の震央から断層の長さを半径とする円柱を余震域と定義し、余震域内に震源を持つ地震を余震の候補とした。また、時間的定義は以下とした。はじめに、余震域内での本震前180日間の地震活動を「定常的な活動」として定義し、その地震数を集計した。次に、本震後180日間の地震総数を1 日ずつ時間窓をずらしながら集計し、その地震数が「定常的な活動」の地震数を以下になった時点を余震活動の終了とした。以上の空間・時間的な定義を両方満たす地震を余震とした。なお、各余震域での地震活動の規模別頻度分布を考慮することにより、M2.0以上の地震を解析対象とした。

3.結果および考察
一般に、地震数の時間変化をグラフ化すると、余震数と本震の規模には単純な相関がない印象を受ける。ところが解析の結果、日本の内陸地震に関しては、本震の規模と余震数には強い相関があることが明らかとなった（図1.a）。この結果は、本震直後の余震活動の激しさと余震の継続時間が逆相関の関係にあることを示唆している。また、Mが１大きくなると余震数はおよそ10倍になることから、余震数はグーテンベルク・リヒター則を満たすような値を取ることが確認された。しかし、本震の規模と余震数の相関から大きく外れる地震も存在している。本震が発生しなければ余震も起こらないことを考慮しながら、各地震の破壊の複雑性等との相関を吟味することにより、これらの原因について今後検討を進めていきたい。また、余震の継続時間と本震の規模の間には緩やかな正の相関があるものの、本震の規模と余震数の相関に比べると明確に弱い（図1.b）。これは、余震の継続時間には本震の規模以外の要素が重要であることが考えられる。一方、余震の時間的定義については、慎重に検討する必要がある。余震の時間変化がOmori公式に従うならば、余震の積算数は本震後の経過時間の対数に比例すること、現在の定義では180日以内で終了する余震活動が存在しないことなどを考慮しながら、余震の継続時間についても議論を深めたい。