Japan Association for Medical Informatics

9:00 AM - 9:30 AM

[PL] IoT、AIの活用で健康/疾病状況の把握と医療現場の支援を

宇宿 功市郎 (熊本大学病院 医療情報経営企画部)

 元号も変わり新しい時代となり、働き方改革関連法が施行され、医療界においても新たなチャレンジが求められています。医療は不確実な部分が多くあり、多職種の努力で医療安全を保ちながら医療の提供を行っているところですが、医療の提供と同時に正確な記録を行うことが求められています。記録した情報から様々な新たな発見に繋げていてくことも求められており、これらは医療現場での過重労働の原因の一つともなってきています。医療情報システムは、35年ほど前から病院内の医事会計のシステムから発達し、医療現場からのオーダー、確認、記録と業務の一つ一つに関わりつつ、発展してきております。このために現時点では医療情報システムの仕組みそのものが複雑化してきており、この医療情報システムを使いこなすことだけでも医療従事者にとっては多大な負担となってきております。このような時に人工知能AIやロボットでの自動化RPAが実用段階に入ってきており、これらを活用し医療現場での業務を支援行うことは大変重要となってきています。即ち医療情報担当者はこれまで以上に医療の現場の業務に精通する必要があるといえます。また、医療は日進月歩であり高度な医療技術を有した医療施設とそれ以外の関連施設間での情報の共有を行うことで、より安全・効果的な医療の提供も求められています。各種ガイドラインに沿った運用も大変重要となってきており、患者さんの個人情報を安全に取扱いつつ情報の共有をする仕組みを構築することが重要となっています。様々な機器やセンサーの進歩により医療機関に受診する間の情報や患者予備軍の情報を得ることも可能となってきており、疾病の悪化、予防に関する情報の収集と、集まると大量情報の有効な活用による健康の増進を目指す必要があります。このような中、医療情報担当者は様々な分野に精通しつつ、個々の得意分野を伸ばし、世の中に貢献していくことが求められているわけです。今後医療情報担当者が能力をいかに発揮できるか、議論を深めたいと思います。