一般社団法人 日本医療情報学会

[PL] 医療情報システムの標準化とその基盤

 医療情報技師や画像情報専門技師の試験問題を作っていて、気になったことは標準規格、標準化は答えられるのだが、その基盤や周辺事情が教科書に記載がないと思った。DICOM規格は理解してもDICOMサーバの画像表示に使われるDBはベンダー依存のため書かれない。GSDFはJNDともに理解されるが、比較されるγ2.2はわからない。徳島大学でオーダリングシステムとICUシステムを標準規格HL7で繋いだ時、同じ検査結果が毎日100回飛んだ。また、患者のベッドを移動するとエラーが出た。前者は検査オーダの仕組みに、後者は2つのデータベースの構造の違いに起因する。2020年鳥取大学病院のシステム更新で電子カルテとPACSのハードを分離統合入札した。これによりソフトの共通化、標準化が進むと思われる。「見える化」できてもDXならない話も含めて、標準化とその基盤について考える。