Japan Association for Medical Informatics

[MS] 電子カルテから診療支援・経営支援へ
AI問診票「今日の問診票」と患者横断診療録ビューアHOPE LifeMark-GRIDの紹介

*佐藤 智太郎1、佐藤 寿彦2 (1. 名古屋医療センター 医療情報管理部長、2.プレシジョン 代表取締役 医師)

「働き方改革」という言葉が叫ばれて久しい。例えば、金融業界では、人の指示によりコンピューターが投資管理を行うことでその対応が進んできた。現在、金融業界では売上高の約10%がICT投資に使われており、それによってもたらされる業務の質の向上が厳しい企業間競争に勝つために必要になっている。
医療業界でも、医師の自殺、医療過誤などの問題から、医療現場の働き方改革が叫ばれるようになった。2024年に医師の働き方改革法案である“改正医療法”が施行され、各医療機関は医師の働き方を見直すことが必要になった。少子高齢化のトレンドの中で、より少ない人数でより多くの人の診療が必要になり、文字通り、より効率よく質の高い医療への変革が求められている。
現場の変革にあたって、もっとも有効なことは、データドリブンという考え方である。そして、現場の状況をいち早くデータ化し、確認し、方針を決めることが必要である。富士通JAPANは、リアルタイムに電子カルテ情報を可視化するツール「HOPE LifeMark-GRID」を現場に提供することで、医療現場の経営支援に取り組み始めた。名古屋医療センターではこのツールをいち早く導入し、まずは診療報酬の抜け漏れの確認から始め、医療現場での利活用へと拡大している。
同時に、AI問診票「今日の問診票」を採用し、現場情報のデータ化に患者さんの力を借りるようになった。患者さんの記入時間の短縮だけでなく、診察現場の業務も改善した。
今回のこれらのツールの導入にあたっての、ストーリーを、当日はデモ画面も含めて詳しく紹介する。