[LS7] 企業との共創における新たな地域医療の実現に向けて
近年、医療機関を取り巻く環境はますます厳しくなり、多くの医療機関では様々な課題を抱えている。これらの課題には、医師の働き方改革など、急務の課題も含まれている。しかし、各々の医療機関が個別で早急に対応することには限界もある。そこで、倉敷中央病院では、病院全体として推進する重要課題に、「地域統合型医療"地域医療エコシステム"構築にハブ病院として中心的役割を果たす」を掲げ、取り組んでいる。このエコシステムは、地域における医療機関などが、得意とする領域での技術・ノウハウ・知見を持ち寄って事業を発展させてゆくことを目的としている。このシステムの実現が、それぞれの医療機関にとって課題解決の一助となることを期待している。さらに、AIなどの技術に長けた企業との共創活動によって、このシステムを、より有機的に機能させることも重要である。現在、倉敷中央病院が取り組んできた、エコシステムの内容を中心に地域医療連携への取り組みや、企業との共創活動の具体例について概説する。