臨床研究・治験などで必要とされる臨床情報は、従前は電子カルテシステムの情報を目視で確認し、手作業でEDCやCRFに転記入力するなどの方法で収集されているが、非常に労力と時間を要し、入力ミスなどによるデータ品質低下の原因となっている。この問題を解決する一つの方法として、電子カルテのテンプレート機能を用いた臨床情報入力・収集があり、有効性が確認されているが、テンプレート開発・展開の大きなコスト負担やベンダごとに出力形式が異なるなどの問題が指摘されている。
これに対し、我々はHL7 FHIR Questionnaire とQuestionnaireResponseを活用したベンダ非依存・マルチベンダ対応のテンプレート定義とデータ出力を実現するシステムの開発を行っている。この共通テンプレートシステムにより、テンプレート定義と出力データの標準化が実現され、データの相互運用性向上に大きく貢献すると考えられる。
本日は、我々が開発しているHL7 FHIR Questionnaireによる共通テンプレートシステムについて説明する。