Japan Association for Medical Informatics

[2-E-2-AS1-4] 医療画像ビッグデータクラウド基盤

合田 憲人 (国立情報学研究所)

人工知能(AI)技術を用いた画像解析技術の向上に伴い、医療画像の解析にAIを活用することへの期待が高まっている。本講演では、国立情報学研究所が中心となって構築を進めている医療画像ビッグデータクラウド基盤について紹介する。本クラウド基盤は、AI技術を活用した医療画像ビッグデータ解析研究のための計算基盤であり、研究者は、医療系学会等の拠点から送付される匿名化された医療画像ビッグデータをAI技術を活用して解析することが可能である。医療系学会等の拠点と本クラウド基盤とを接続するネットワークには、学術情報ネットワークSINET5を用いる。SINET5は、全国850以上の大学や研究機関等が接続された学術専用の高性能ネットワークであり、全都道府県を100Gbpsで接続する高速性や、インターネットと切り離されたVirtual Private Network(VPN)を柔軟に構成できる等の高機能性を備えている。Deep Learning等の手法を用いた最新の画像解析技術では非常に高い計算能力が必要とされるが、本クラウド基盤では、高速なDeep Learning処理を可能とする高性能GPUを搭載したサーバを利用することにより、研究者がAI画像解析を高速に実施することが可能である。