Japan Association for Medical Informatics

[2-F-1-OP4-6] 多職種連携におけるクリティカルパス作成支援の取り組み

草野 実里, 藤沢 章令, 森田 知之, 西口 真由美, 松浦 はるみ, 吉井 孝博, 岡田 みずほ, 松本 武浩 (長崎大学病院)

1長崎大学病院 医事課
2長崎大学病院 医療情報部
3長崎大学病院 看護部

○草野 実里1、藤沢 章令1森田 知之1
西口 真由美2、松浦 はるみ1、吉井 孝博1
岡田 みずほ3、松本 武浩2

【はじめに】平成28年度より、クリティカルパス(以下パス)委員会にて新規パス作成支援チームを編成し、新規パス作成支援を開始した。そこで、医師、看護師、コメディカルの各専門分野からの意見と、各種ガイドラインに基づくパス作成を支援した効果を検証したので報告する。【方法】DPC分析システムEVEを活用し、一定期間の退院の多いDPC例を抽出後、対応パスが無いものを多い順に作成を支援した。作成後、平均在院日数、収益等について作成前と比較した。【結果】検討の結果、「慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術」と「ダイアモックス負荷脳血流シンチ」を対象とした。作成後これらは順調に利用されている。脳神経外科のパス使用率・使用数は徐々に増加傾向にある。在院日数については「慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術」パスの平均在院日数はほぼ変化はなかったものの、入院期間Ⅱ以内の退院が増えていた。また、包括出来高差においても作成前より増加した。【考察】これまで、パスを作成したくてもどの疾患パスを作成すべきか?作成する時間が取れないなど、新規パスの作成が困難な理由が複数の診療科が回答していたため、パス作成支援に取り組んだ。DPCデータを活用する方法により、円滑なパス作成に着手でき、さらに多職種が関わることで、様々な専門的視点からブラッシュアップが可能となり質の高いパス作成に貢献できたものと思われる。【結語】DPCデータ活用と多職種によるパス作成支援は迅速で効果的なパス作成、運用の上で有効である。