Japan Association for Medical Informatics

[LS-4] クラウドを活用したこれからの病院情報システム

井内 伸一 (社会医療法人愛仁会 本部医療情報部)

 社会医療法人愛仁会では、急速な規模の拡大に伴いITコストが加速度的に増加している。 特に電子カルテシステムについては数年に1度の更新に莫大な費用がかかる現実がある。国の医療費抑制政策が進み厳しさを増す病院経営において、電子カルテシステムを含むITへの大型投資を従来どおり継続することは困難となることが予想される反面、ITは病院にとって必要不可欠である。この問題を解決するため、「所有」から「利用」へとコスト調達モデルを転換させるべくクラウドを活用したシステムを構築し、稼働後の運用も含めて、様々なメリットとデメリットを確認することができた。
 今回、部門システムを含めた電子カルテシステムにおける「利用」モデルを実現したクラウドシステムの構成と稼働後の評価について報告する。あわせて、新たなコスト調達モデルの効果についても報告する。