Japan Association for Medical Informatics

[LS-5] 放射線科医の立場から

八上 全弘 (京都大学医学部附属病院 先制医療・生活習慣病研究センター)

 当院のPACSに求められる機能は次の①~③の通り非常に高度である。①多種多様で大量のデータの管理:他施設データ、thin slice、Angio 動画など、②多数の端末からの画像利用:読影用約40台、院内配信約2500台、③サブシステムへのデータ提供:3D画像処理、被曝管理等。これを活用して端末で目的やニーズに合わせて自由自在にビューワが使い分けられる環境の実現を目指しているが、DICOM Q/R による待ち時間の発生や、事前転送の逼迫による遅延、サブシステムでの重複保存に伴う容量不足が問題となっていた。VNA+OCDBの構築により、システム・ビューワを1社に揃えてユーザーの利便性を犠牲にすることなくこれらの問題が解消でき、臨床面における画像診断の質的向上、研究面におけるビッグデータの活用も今後期待できる。