Japan Association for Medical Informatics

[2-K-1-HD2-4] 統合型地図システムを用いた災害医療プラットフォームの開発

仲嶺 朋広1, 杉浦 真2, 比嘉 靖3, 向井 豊樹4, 水島 洋5 (1.アイアム, 2.日本地図システム, 3.沖縄県医師会, 4.イアクーム, 5.国立保健医療科学院)

医療と防災情報を組み合わせた全国版の統合型地図システムを開発した。本システムでは、社会座標としての番地を中心として地図を表現した点が特徴である。そのため、氏名などの個人情報を地図上に直接紐づける必要がない上に、縮尺が大幅に圧縮されることにより広い鳥瞰性を実現できる。海抜標高ごとに色分けしたり、多層化されたレイヤー構造により異なる部門間でも連携したりすることが可能である。

 今回さらに非公開型の地図と公開型の地図を連携させることにより、通常は行政や医療のための非公開で地図上に患者情報や行政情報を安全に管理しながら、災害時には公開型との連動によって要支援者の位置を把握するなどの活用法が可能である。

 本システムは防災医療のみならず、地域医療連携や、保健指導などの公衆衛生行政、疾病分布の疫学調査など、幅広く活用できる。

 様々なインターネット上の地図があるものの、ログイン後の利用やイントラネットでの利用、APIの回数制限などで実際には使えないのが実情であるが、本システムではログイン後の特定管理者によって、動態管理を伴うデバイスからの情報をもとにJavascript APIの使用制限を設けず、該当管理者が認める参加利用者に対して2次利用可能な地図基盤を提供可能である。