一般社団法人 日本医療情報学会

[3-B-2-PS10-1] 臨床看護サービスの質マネジメントシステムの開発 ―看護人財の育成支援システム―

水流 聡子 (東京大学)

現在,病院看護・在宅看護の双方で,看護計画の立案・看護実施記録に対して多大な時間を要しており,業務を圧迫している.また地域包括ケアが進む現在,病院看護と在宅看護の連携・情報の共有を強力に支援する看護提供支援システムの設計が必要となっているが未だ実現していない.適切な状態認識・それに基づく適切な計画立案・計画の確実な実施とその記録化(データ化される記録のしくみ),データ分析に基づく看護の質評価と改善,というPDCAサイクルが組み込まれた看護支援システムをきちんと設計すべきである.本ワークショップでは,良質な看護計画立案を保証し,確実な実施と効率的な記録を実現し,データに基づく看護の質評価・改善を支援する「臨床看護サービスの質マネジメントシステム」を,多数臨床現場とのアクションリサーチを通して開発している現状を報告し,討論する.本システムを活用することで,現状の非効率で低品質の看護計画・看護記録に,圧倒的な効率性と品質改善をもたらすことが期待できる.多数の看護部長・訪問看護ステーション管理者が賛同し,院長承認のもと,アクションリサーチの共同体制をとっている.
1.臨床看護サービスの質マネジメントシステムの開発 -看護人財の育成支援システムー
2.看護実践用語標準マスターの開発・メンテナンスと活用可能性
3.患者状態のみまもり:看護の観察とアセスメント
4.構造化臨床看護知識を用いた学生教育の可能性
5.急性期医療における構造化看護計画・記録の導入プロセスと運用モデル
6.構造化看護計画・記録の定着:データに基づく問題特定と観察・アセスメントの改善
7.慢性期・回復期医療における構造化看護計画・記録の導入プロセスと運用モデル
8.在宅医療における訪問看護サービスの質マネジメント