[3-D-3-OP23-6] 外用薬における用法・コメントの指示率に関する多施設実態調査
【緒言】日本医療情報学会策定の「標準用法規格」(当初は「標準用法マスタ」)は、投与経路の他、投与タイミングや使用間隔等の詳細な情報まで表現できる仕様となっている。一方、多くの病院情報システム(HIS)では「用法」は1行で表現される仕様であり、「用法」として指示可能な情報量には限界がある。そのため、補足情報については「コメント」として指示されることが多い。また、指示される用法関連情報は医薬品による差異が予想されるが、これまでに明らかとされていない。
そこで代表的な外用薬について、どのような用法関連情報が指示されているのか、またそれらのHIS上での指示属性(「用法」または「コメント」)について多施設実態調査を行った。
【方法】医療情報技師の資格を有する薬剤師(HIT-Pharmacist)に対して協力を依頼した。対象薬剤は「アンヒバ坐剤」、「フランドルテープ」、「アドエア」、「デルモベート軟膏」、「ヒアレイン点眼液」、「グリセリン浣腸」またはこれらの後発医薬品の7品目とし、各協力施設における2016年5月から12月の8か月間の新規処方について、指示されていた用法関連情報を調査・集計した。
【結果】26施設のデータを解析した結果、「投与経路」は多くの施設で「用法」として高い指示率が確認された。また、定期使用される外用薬については、「1日回数」についても高い指示率であった。一方、吸入薬の「1回量」については約50%の指示率にとどまり、属性についても「用法」と「コメント」が約半数ずつであった。
【考察】「コメント」は標準コードによる連携が困難であるため、重要な情報については2次利用も踏まえ「用法」として指示することが望ましい。また、「用法にすべき重要な情報」も薬剤により異なるため、今後、標準用法規格の運用面での標準化が求められる。
そこで代表的な外用薬について、どのような用法関連情報が指示されているのか、またそれらのHIS上での指示属性(「用法」または「コメント」)について多施設実態調査を行った。
【方法】医療情報技師の資格を有する薬剤師(HIT-Pharmacist)に対して協力を依頼した。対象薬剤は「アンヒバ坐剤」、「フランドルテープ」、「アドエア」、「デルモベート軟膏」、「ヒアレイン点眼液」、「グリセリン浣腸」またはこれらの後発医薬品の7品目とし、各協力施設における2016年5月から12月の8か月間の新規処方について、指示されていた用法関連情報を調査・集計した。
【結果】26施設のデータを解析した結果、「投与経路」は多くの施設で「用法」として高い指示率が確認された。また、定期使用される外用薬については、「1日回数」についても高い指示率であった。一方、吸入薬の「1回量」については約50%の指示率にとどまり、属性についても「用法」と「コメント」が約半数ずつであった。
【考察】「コメント」は標準コードによる連携が困難であるため、重要な情報については2次利用も踏まえ「用法」として指示することが望ましい。また、「用法にすべき重要な情報」も薬剤により異なるため、今後、標準用法規格の運用面での標準化が求められる。