[3-E-1-PS8-1] ナ-スコ-ルログに見る潜在的情報の解析
ナースコールシステムは多くの病院に設置され,様々な情報の伝達手段として利用されている.情報には緊急を要する患者からの呼出や生体情報モニタからの信号の他,緊急性を要さない情報も多く含まれている.これらの情報は看護師が患者の状態を把握する上で有益だが,情報過多は患者への対応を遅らせる要因になりうる.時間的な制約のため同時に対応できない場合,優先順位を決めて対応する必要も生じる.ナースコールの運用記録には呼出発生と対応の時間が記録されている.運用記録を解析することで病棟における看護の負荷や対応上の問題点を明らかにすることができるのではないかと考えた.情報の内容や情報過多の判定のみならず,優先順位の決定や対応遅れの原因等に関する情報も得られると考え,現在研究を進めている.本報告では,ナースコールログの解析に関するこれまでの成果とナースコールログの活用についての今後と問題点を述べる.