Japan Association for Medical Informatics

[3-G-2-OP25-4] 看護業務用iPod Touchのアリバイ管理

杉本 喜久, 芦原 貴司, 永田 啓 (滋賀医科大学医学部附属病院 医療情報部)

【背景】
病院情報システムの携帯端末として、特に看護領域においてiPod TouchやAndroid端末を利用することが多くなった。小さくて多機能であり、専用の携帯端末と異なり価格が低く抑えることが可能である。一方では小さいために何かに紛れて廃棄されてしまったり、紛失してしまう可能性も高くなる。一般的に言って、全てに看護師に一人一台の端末を配布し、その管理を個人責任で行うことにすれば、紛失や破損の頻度は低下するが、コスト削減のためになかなか一人一台を実現することは困難である。
このような小端末の管理は利用ログを使うのが一般的だが、常に業務に利用されているとは限らずアリバイを管理するにはそれだけでは不十分である。pingを端末に送れば電源が入っていて電波到達範囲内であれば利用の有無にかかわらずその返答が返ってくる。これを利用して、定期的にすべてのiPod Touchに対してpingを送り、その返答の有無をログとして記録するシステムを開発した。
【方法】
サーバーはLinuxで開発言語はPerlである。IP番号、端末名、部署名等を記載したCSVファイルをPerlのスクリプトが読み込み、各端末に1回pingを送り、その結果をログファイルとして保存する。このスクリプトをcrondによって15分ごとに起動する。
各端末ごとの最終導通日時を簡単に表示するホームページと、夜間に最終導通日時をチェックし一定期間返答が返らない端末を検索し管理者宛に自動的にメールを発信する機能も持たせた。
【結果】
ホームページを確認するだけで、端末の最終動作確認時間が一覧できる。万が一行方不明になった場合も最終動作確認時間がわかるので、端末の操作ログと合わせると情報が集めやすくなる。ただ、pingではどのアンテナと通信したかという情報は得られないので、位置確認はできない。