Japan Association for Medical Informatics

[3-I-1-OP17-6] 簡単な頭の体操ができる計算機の開発

山本 和子

急速な人口の高齢化が進み認知症について関心が高まっている。今回、簡単な頭の体操ができる計算機を開発したので報告する。

[計算機の概要]PC,タブレット,スマートフォンで使用可能。AとBとの計算ができる2つの箱とCとKとの計算ができる2つの箱。計4個の箱がある。但し、答えはKの箱にしか表示されない。始めにこの4つの箱に計算用の数値が表示される。次に計算問題が表示される。計算用数値と計算問題と正解は自動作成。計算ボタンはA+B、A-B、A*B、A/B、K+C、K-C、K*C、K/Cの8個と、箱の数値を再表示するボタンA、B、C、Kがある。ボタンを操作して計算解を求める。入力操作は不可。Kとその他の箱相互の数値移動は可能。計算結果の判定と点数は表示される。成績は保存可能。

[計算問題の難易度]正解を得るために4箱の中の数値をどのように並べ変えて行くか、その手順を考えることが頭の体操になる。従って、出題された問題が解を得るために必要とする箱の数値の移動回数で点数(移動1回当たり1点)をつけ採点する。出題方法は、最初に基礎的計算問題(例題1)を出し、習熟すれば、順次上位の組み合わせへ移行していく。

[例題](1)1組計算の例 (A+B) 

    (2)2組計算の例 (A+B)+(C+K)

    (3)4組計算の例 (A+B)*(C+K)-(A-C)/(K+B)

[結語]高齢者にはフォントを大きくできるタブレットを推奨したい。頭の体操と同時に、成績の時系列的観察で老化の程度の目安にも利用できるのではないかと考えられ、今後の検討課題としたい。