Japan Association for Medical Informatics

[3-J-3-CS6-7] 電子カルテシステムでのB型肝炎ウイルス再活性化対策の効果の検討

高口 浩一 (香川県立中央病院 肝臓内科)

血液悪性疾患に対する強力な免疫抑制・化学療法中あるいは終了後に、HBs抗原陽性あるいはHBs抗原陰性でもHBc抗体、HBc抗体陽性例ではHBV再活性化によりB型肝炎が発症し、その中には劇症化する症例があり、注意が必要である。電子カルテシステムにジメン適用時、もしくは、免疫抑制剤処方を行った際に、肝炎ウィルス検査の実施有無および、結果を判定し、 必要な検査治療を促すメッセージを表示したのでその効果につき検討した。
当院で免疫抑制・化学療法を外来化学療法室で行った1726件のHBs抗原測定率は1611/1726件(93.3%)であり、そのうちHBs抗原陽性率は 22/1611件(1.3%)であった。HBs抗原陰性患者のうちHBs抗体、HBc抗体測定率は2010年18%, 10%, 2012年で21%, 16%, 2014 29%, 28%, 2015 58%, 56%, 2015年5月26日以降84%, 83%と飛躍的に肝炎チェッック機能実装後に検査率は上昇した。