一般社団法人 日本医療情報学会

[3-L-1-PP5-6] 医療等データの利活用に関する調査および考察

上條 憲一, 吉岡 賢, 北村 義和, 奥津 元靖, 田中 千恵美, 真野 誠 (日本電気株式会社 医療ソリューション事業部)

健康・医療分野の大規模データの分析結果の活用により、医療の質向上・均てん化・診療支援、及び日本発の医療技術の臨床開発に必要なエビデンスを提供するという目的に向けて、医療等データ(NDB、DPC、KDB、ORCA、MID-NET、NCD、CIN、バイオバンク等)の全体像の調査を行い、データ収集・蓄積・活用の観点でそれぞれを個表にまとめた。さらに、現状の医療等データに関して、悉皆性、目的、発生源等の切り口で俯瞰図や比較表を作成すると共に、有識者へのヒアリング等を通じて、医療等データの活用の現状、医療等データ間の相互利用が実現した場合の利活用意向、想定される課題等を整理した。また、複数の医療等データを扱って臨床研究などを行うユースケースを想定し、そのような研究を促進するための運用上の要素として、次の6点を取り上げた:(1) 各種データベース群を利用できる環境、(2) 情報提供者の同意と個人情報保護、(3) 各種データの名寄せ、(4) データの質とシステムバリデーション、(5) データの解釈とイベント情報の抽出、(6) セキュリティ。最後に、これらの調査結果を踏まえて、利用促進に向けた対策案を提案した。
本調査は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「臨床研究等ICT基盤構築研究事業」の委託を受けて実施された。