Japan Association for Medical Informatics

[3-L-2-PP8-1] 電子カルテのeXChart機能を用いた診療業務の効率化と統計分析

佐藤 佳奈子 (東北大学病院 医療情報室 医療情報運用管理係)

背景:電子カルテの導入に伴い診療情報の利活用が重要視されている。東北大学病院では2015年1月の病院情報システム更新に伴い、検索および統計機能を備えたテンプレートシステム「eXChart」が導入された。eXChartの特長と導入後の経過を報告する。
概要:前システムより使用していた従来のテンプレート(以下、テンプレート)は、1患者につき1度のみの記載となり検索や統計処理の機能は付随していない。一方、eXChartは検索処理機能を備えるため、あらかじめ設定した項目を記載した診療情報からデータ抽出が可能である。また、テンプレートと比較して患者プロファイルや検査結果から自動取得可能な情報が豊富である。
例としてテンプレートからeXChartへ切替えた糖尿病透析予防依頼書を紹介する。糖尿病透析予防依頼書は、診療内容を医師、看護師、栄養士が同一の書類に記載することで指導管理料が算定可能となり、書類発行時に会計連携させるという目的から2014年1月よりテンプレートが用いられてきた。しかし、テンプレートでは記載した患者の抽出が不可能であったためeXChartへ切り替えた。これにより、電子カルテ上で記載済みの患者検索が可能となり、また算定済みの患者を検索し、統計を取ることが可能となった。多職種間での情報共有にも役立ち、チーム医療のツールの一つとして利用されている。加えて、記載内容の定型文を設定することも可能となり、記載内容の質向上と記載の効率化が図られた。他の事例においても、導入後2年あまりで各診療科や部門から約40件の要望があり対応している。傾向として、医療従事者が医療情報を保存するだけでなく自身でデータを活用するという目的が増加している。
結論:eXChartの導入に伴い、医療従事者による医療情報のデータ目的が保存から統計利用へとシフトし、電子カルテ上でのデータ検索など簡易的に且つ有効な医療情報の活用が可能となった。より充実した医療提供、医療者間の情報共有が可能と考察される。