[3-L-5-PP13-4] 診療経過のタイムラインを重視した歯周治療の入力支援システムの開発
「目的」
歯科電子カルテシステムでは,医科とは異なる歯科特有の機能が必要である.特に,歯周治療では,「歯周病の診断と治療に関する指針(以下、指針)」に基づき1歯単位で「歯周病検査―歯周治療―歯周病検査」の流れが厳密に繰り返されなければならない.一方,スケーリングの算定は,まず1/3顎単位で実施し,全6ブロックの実施後に歯周病検査に移行する必要があるが,履歴確認不足等により全ブロックを完了せずに検査に移行してしまうなどの電子カルテの誤入力が生じやすい.複雑な歯周治療に関わる算定要件を満たすためには,1歯ごとに各種検査所見を参照しながら歯周病を診断し病名登録する機能や,「指針」に沿った流れ(タイムライン)での入力と制御を可能とする機能が必要であると考えられる.
そこで,日本大学松戸歯学部付属病院(当院)では,上記の問題を改善するための歯周治療の入力支援システムの開発を行った.
「方法」
HOPE/EGMAIN-GX(富士通)の歯科ライブラリをカスタマイズし,歯周病検査結果やエックス線画像を参照しながら,歯周病検査画面(歯周チャート)で歯周病の病名(P1~P3)を直接登録できるようにした.また,「指針」に沿った入力と制御を可能とするため,歯周治療のタイムラインを明確に把握できる専用画面を新製した.さらに,スケーリングについては全ブロック算定完了を自動判定し,SRP(スケーリング・ルートプレーニング)などのブロック単位ではない処置では,術者による終了コメントの入力を歯周病検査に移行する必須条件とするように判定機能を追加し,「歯周病検査―歯周治療―歯周病検査」の流れを確実なものとした.
「結果」
歯周チャートからの歯周病名登録機能,及び「指針」に沿ったカルテ入力を可能とする機能を備えた新システムは,現在順調に運用されている.また,利用者アンケート調査の結果も,概ね良好であった.
歯科電子カルテシステムでは,医科とは異なる歯科特有の機能が必要である.特に,歯周治療では,「歯周病の診断と治療に関する指針(以下、指針)」に基づき1歯単位で「歯周病検査―歯周治療―歯周病検査」の流れが厳密に繰り返されなければならない.一方,スケーリングの算定は,まず1/3顎単位で実施し,全6ブロックの実施後に歯周病検査に移行する必要があるが,履歴確認不足等により全ブロックを完了せずに検査に移行してしまうなどの電子カルテの誤入力が生じやすい.複雑な歯周治療に関わる算定要件を満たすためには,1歯ごとに各種検査所見を参照しながら歯周病を診断し病名登録する機能や,「指針」に沿った流れ(タイムライン)での入力と制御を可能とする機能が必要であると考えられる.
そこで,日本大学松戸歯学部付属病院(当院)では,上記の問題を改善するための歯周治療の入力支援システムの開発を行った.
「方法」
HOPE/EGMAIN-GX(富士通)の歯科ライブラリをカスタマイズし,歯周病検査結果やエックス線画像を参照しながら,歯周病検査画面(歯周チャート)で歯周病の病名(P1~P3)を直接登録できるようにした.また,「指針」に沿った入力と制御を可能とするため,歯周治療のタイムラインを明確に把握できる専用画面を新製した.さらに,スケーリングについては全ブロック算定完了を自動判定し,SRP(スケーリング・ルートプレーニング)などのブロック単位ではない処置では,術者による終了コメントの入力を歯周病検査に移行する必須条件とするように判定機能を追加し,「歯周病検査―歯周治療―歯周病検査」の流れを確実なものとした.
「結果」
歯周チャートからの歯周病名登録機能,及び「指針」に沿ったカルテ入力を可能とする機能を備えた新システムは,現在順調に運用されている.また,利用者アンケート調査の結果も,概ね良好であった.