Japan Association for Medical Informatics

[4-D-1-JS8-1] 電子パス標準化に向けて、合同委員会の目指す方向性と課題

白鳥 義宗 (名古屋大学医学部附属病院)

今や日本国内においては、多くの病院においてクリニカルパス(クリティカルパス、以下パス)が使用されるようになってきているが、国際的にはもちろん、国内においてもパスの標準化が十分に行われているとは言いがたい状況である。さらに、その電子的な仕組みとなると、標準化の流れからかなり遠いところにあるように思える。
それに対して、ここ数年日本医療情報学会と日本クリニカルパス学会と共同の委員会を設けてパスの標準化に向けての協議を重ねてきた。そこでは、電子パスの標準化に向けて今できることは何か?具体的にどのようなステップを踏むべきか?いつ頃までにどのような成果を出せそうか?という実務的な議論が交わされている。一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)にも協力してもらい、これからの電子パスの標準化に向けて、データモデル構築に関する議論が活発化している。
このセッションでは、合同委員会のメンバーから現在までに行われてきた議論の経過と、これからの道筋についての報告をしてもらい、さらなる議論を深めて行くことを目的に、電子パスの方向性を確認し、未来に向けて課題克服のための建設的な意見交換を行う予定である。電子カルテの一機能として重要な役割を担うようになってきている電子パスの標準化のために、今何をすべきかを、複数の学会が協力して検討することの意義と方向について発表し、議論したいと考えている。