Japan Association for Medical Informatics

[LS-13] 病院情報システムの水平統合環境における運用マネジメント

島川 龍載 (広島赤十字・原爆病院)

病院情報システムは、医療業務で必要とする高い専門性や取り扱う情報の機微性、さらには医療制度下における厳格な運用管理体制の構築などが必要とされるため、利用者が実際に操作するアプリケーションのユーザビリティを優先して導入され、システムベンダーに依存したインフラ環境が提供されることが多かった。
 これらの状況から、複数のシステムが密結合となっている環境下において、管理する情報システム担当者が構築内容を把握し、適切な運用管理を行うことは多大な労力が必要であったと言える。
 上記の解決のために、レイヤー毎に水平統合した環境を構築し、集約・可視化することで、最適な運用マネジメントが確立できるとともに、リソースの有効活用を効率的に行い、病院経営や医療の質向上などに寄与することが可能になると考えている。
 今回は、広島赤十字・原爆病院で構築した水平統合環境の稼動から見えてきた運用マネジメントにおける取り組みについて考察する。