Japan Association for Medical Informatics

[4-G-2-JS11-1] 医療被ばく情報の収集の現状とシステム的な最新動向

川眞田 実 (大阪国際がんセンター)

2015年6月に医療被ばく情報ネットワーク(J-RIME)から医療被ばくの線量指標を示した診断参考レベル(DRLs2015)が公表され放射線領域では非常に注目されている。しかしながら多くの医療機関では実臨床で用いている線量と公表された診断参考レベルの値の比較を行うだけで十分な線量管理ができていない。当施設においても診断参考レベルの値と比較して、実際の数値線量が少ないと確認するだけにとどまっているのが現状である。被ばく線量は患者さんの体型をはじめ使用する装置やプロトコルや運用の変化などによって影響を受け、変化し続けるものであることから継続的な管理が求められている。OECDの統計データにおいても日本の CT保有台数は世界第1位であり、CT検査数も非常に多いと考えられることから、患者単位で線量情報を収集し、システム的な管理をすべきである。本ワークショップでは実臨床における線量情報の収集方法の現状と当院の運用・管理方法について紹介を行う。また、臨床現場が抱える問題点についても触れたいと考えている。