Japan Association for Medical Informatics

[4-J-2-CS10-1] 電子カルテと密結合した診療参加型実習支援システムの開発と運用

上坂 秀樹 (福井大学医学部附属病院 福井大学医学部附属教育支援センター・医療情報部・放射線部)

本邦の臨床実習は、実習期間の増加や診療参加型への転換、さらにアウトカム基盤型教育導入による実習成果の評価など、質・量双方の改善を求められている。しかし、限られた人的リソースの中で、臨床実習を質・量ともに充実させることには、教職員の負担増加など様々な問題を生じることが懸念される。そこで私たちは、臨床実習をより適切かつ効率的に支援・管理することを目的に、電子カルテと密結合した「臨床実習学修管理システム(Bed Side-Learning Management System, BS-LMS)」を開発した。BS-LMSは、電子カルテおよび学生カルテと連携し、患者同意情報・入院情報・学生情報から効果的な実習スケジュールを計画でき、学生カルテを使った担当患者に対する診療参加型実習を通して、教員と学生の自由で活発なコミュニケーションや実習実績記録に基づいた評価・指導を可能にした。今回は、医学教育支援の視点から電子カルテの2次活用についてその実装と運用を報告する。