[2-A-4-3] ISO/TC215 WG2--Systems and Device Interoperability-
WG2は,システム及び医療機器の相互運用性を適応範囲とし,独立したシステム間における情報交換の相互運用性を確保するための標準化を目的としたワーキンググループであり,医療分野における情報メッセージ交換及び通信手段に関する規格を開発している.このWGには,IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.),DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine),CEN(European Committee for Standardization),HL7(Health Level Seven),IHE(Integrating the Healthcare Enterprise)等が関連団体として参画している. IEEE 11073が,医療機器に関する規格を開発しており,HL7におけるHealth Care Deviceグループで議論され,それをWG2でも審議している.さらに病院内の危急期の医療機器ではなく家庭で使用される機器(PHD等)の通信規格の開発もContinua Health Allianceと共に行っている.DICOMとは年一回HL7会議にてWG2とジョイント会議を開催している.近年ゲノム,さらにDigital Health Technologiesとしてのブロックチェイン等新規提案が増加している.電子カルテや医療の研究分野などで広く利用することを目的とした医用波形標準化記述規約(MFER)も行っており,現在負荷心電図,脳波等神経生理学的信号の規格策定を行っている.前回2018年5月のブラジル:マリンガ会議では,日本,韓国,アメリカ等9ヶ国,30名の参加があり,14のresolutionが承認された. MFERの他,ゲノム,内視鏡診断/介入時に収集されたデータ内容の定義及びデータ出力形式の標準化,IHE提案である眼科検査装置のデータ出力形式,医療機関間で健康文書を共有するために使用されるマニフェストの仕様を定義する規格等日本から多くの提案を行っている.さらにIHEで進めている日本循環器学会のSEAMAT(データ出力標準フォーマット),SS-MIXについても新規提案を計画している.