Japan Association for Medical Informatics

[2-D-2-3] 国の医療等分野におけるICT化政策に関する日本歯科医師会の取組みについて

杉山 茂夫 (日本歯科医師会)

日本における健康・医療・介護分野におけるICT化の推進については、国が平成13年に「高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部」(IT戦略本部)を設置し、厚生労働省においては、平成19年3月に「医療・健康・介護・福祉分野の情報化グランドデザイン」の策定に始まり、平成25年6月には「世界最先端IT国家創造宣言」が閣議決定され、その後「日本再興戦略」「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」等にその促進が謳われた。
現在、マイナンバー制度のインフラを活用した「オンライン資格確認」のシステム構築をはじめ、「地域医療情報連携ネットワーク」「全国保健医療情報ネットワーク」の構築・推進を図るため、医療等分野情報連携基盤技術WG(厚労省政策統括官付(統計・情報政策担当)情報化担当参事官室)が「医療等分野における識別子の仕組み」と医療等分野の情報連携基盤となる全国的なネットワークやサービスの構築に向けた「工程表」を取り纏めるなど、国の掲げる2020年度を目標とした様々なICT化の整備に向けた議論が加速している。
日本歯科医師会は、こういった国の動向を注視しつつ、今後、歯科医療機関や歯科医師が必要になると思われる対応(ユースケース、コスト面、事務の煩雑化など)について、関係委員会を中心に然るべき対処方法等について議論している。
中でも、IT世界における「署名」と「認証」のためのHPKIカードの取得については重要な位置付けにあると考えられることから、日本歯科医師会は認証局の設置を含め喫緊の課題として取り組んでいるところである。