Japan Association for Medical Informatics

[2-I-2-1] 社会医学系専門医制度の現状と展望

今中 雄一 (協会理事)

社会医学は、人々の疾病を予防し、健康を維持・増進するために、これまで大きな役割を果たしてきた。具体的には、医学をベースとして科学的なエビデンスを創出して社会に適用し、地域・職域や国レベルの集団とシステムに働きかけ、健康な生活・行動様式の推進、安全な環境の保持、医療提供システム等の構築に貢献し、人々の健康増進、疾病の予防や回復、平均寿命や健康寿命の延伸、安心と安全の保持の達成に必須の大きな役割を果たしてきた。 社会医学系の専門医制度の基本は、一つ目に、専門医の質を保証し、その質をさらに向上させる制度であること、次に、国民に信頼され、医療および公衆衛生の向上に貢献する制度であること、更に、人々の健康と命を預かるプロフェッショナルである医師が、使命感、倫理性、誇りと公共への責任をもって、自律的に運営する制度であること、にある。