Japan Association for Medical Informatics

[2-K-1-1] システム更新時の放射線オーダーの不具合調査

小林 和宗 (自治医科大学附属病院中央放射線部)

[背景]2017年1月1日に自治医大はシステム更新を行った。HISの更新とそれぞれの部門のシステムも同時に行った。旧システムでは、放射線オーダーの不備が目立ちその改善をするために放射線のオーダーに関するHISのマスターを旧システムから一部仕様を変更した。詳細まで入力出来る詳細オーダーと予め組んであるセットオーダーの2種類存在したが、詳細オーダーでの不備が多かった。[目的]放射線オーダーマスター仕様の変更に関する問題点を考察する[方法]詳細でのオーダーを出来ないようカスタマイズし、セットのみでのオーダーとした。マスターの変更点と、医療情報部に問い合わせのあった件数の中から放射線オーダーに関係のあるものとを照らし合わせる。【結果】オーダーの根幹部分のTBUIに関しては2146件から2509件に増えた。セットオーダーTBUISETも1805件から2926件に増加した。また医療情報部に問い合わせのあった件数は2800件を超えた。問い合わせにはオーダー時の不具合に関するものが多かった。【考察】オーダーにはオーダー番号となるものがあるが、そこに部位、体位、方向などの番号が含まれているのだが、マスター作成時に全て組み合わせをしなければならない。システム更新でセットオーダーのみにしたので全ての組み合わせを網羅しなければならなかったのだが、出来ていなかった。また体位方向などのマスターでのマッチングが悪くHISでオーダー出来たものがRISでは表示出来なかったものが多かった。[結論]マスター作成時の部位、体位、方向のマッチングを全て網羅することが出来なかった。当初から作成者側に膨大な負担がかかると分かってはいたが、オーダーの不備が無くせるとセットオーダーのみという試みをしたが結果的は不備が多くなってしまった。またHIS側で多くオーダー時の予約枠に起因するもの、承諾書など書類に起因するものマスターに起因するものなど問題を把握することが出来た。