Japan Association for Medical Informatics

[3-B-1-4] 電子カルテにおけるアレルギー情報の扱い

木村 通男 (浜松医科大学 医療情報部)

 アレルギー情報の重要性について、異論を聞くことはない。電子カルテの中でも、医師記載記事、看護記録、退院時サマリ、問診票、紹介状と、多くの文書に項目はある。しかし、内容についての、臨床的、運用的、データ形式的標準化がなされていないため、転記ミスやリスクの過大評価といった支障が生じている。
 今回提案されている退院時サマリ標準では、○あり、○なし、○不明をトップレベルとし、必須記載とした。またその下の各項目では、対象物、症状、日時はテキスト欄とし、これと上のレベルとともに、○医療者確認、○患者・家族による、をこれも必須記載とした。その背景の考えは以下の通りである。
・不明も明確な情報である、その一方で全く記載のないケースを認めないこととした
・対象物、症状、日時は、あまりに多彩であり、今後もどんどん増えていくと思われ、コード化は無理と考えた
・医療者確認はRASTなどの検査を必要としていない、患者からのエピソードが納得できれば、確認としてよい