一般社団法人 日本医療情報学会

[3-B-2-3] 医療被ばく情報の記録と管理 ~画像診断管理加算3を見据えて~-放医研における医療被ばく情報収集の進化-

仲田 佳広 (放射線医学総合研究所)

 国際放射線防護委員会(ICRP:International Commission on Radiological Protection)は診断に影響を与えない範囲でできるだけ医療被曝を提言するための照射線量の目標値として、診断参考レベル(DRL:Diagnostic Reference Level)を定義することを勧告したことにより、我が国においてもJ-RIME(J-RIME:Japan Network for Research and Information on Medical Exposure)より平成27年6月にJAPAN-DRLsが公表された。また、厚生労働省は「医療放射線の適正管理に関する検討会」がまとめた「議論の整理」を踏まえて本年の6月に医療法の省令を改正し医療被曝の線量記録を義務化する方針となり本秋頃に公布予定であることから、ますます医療被曝への関心が高まると考えられる。しかしながら、医療機関が自施設の医療被ばく量を正確に把握できているとは言いがたい状況である。
 医療放射線の適正管理に関する検討会では医療放射線の安全管理にかかる体制として線量の記録と管理が求められており、関連学会のガイドラインを参考にという記載がある。本講演では平成30年6月に放射線技術学会から出されている「医療被曝を評価するデータを電子的に記録するためのガイドライン」について解説を行い、聴衆の方々と意見交換をしたいと考えている。