[3-C-1-5] 小規模病院外来での医療記録作成の変化 看護師等の記録実態
【はじめに】従来、医療記録は医師によって作成され、紙カルテでは、入院は看護師等の記録されてきたが、外来は医師以外の記録は殆ど無かった。しかし、電子カルテ導入後、地域包括ケアなど時代的背景等から、外来でも詳細な生活記録の聴取等の記録が必要になり、当院では外来看護師等の職種別業務記録(以下職録とする)が著増した。そこで、その記録を検討した。【目的】当院は2013年6月に電子カルテを導入後、外来の医療記録に看護師等の職録他の記録が著増したため、これを検討した。【対象および方法】誠心会井上病院における2017年1月1日より12月31日までの1年間の外来医療記録のアクセスログからその職種と内容を分類【結果】操作回数記述系記事(以下記述とする)164,079回 帳票系記事(以下帳票とする)89,604回 オーダー119,810回 合計373,493回操作職種記述 医師69,641回 看護師63,005回 診療放射線技師16,545回 その他14,888回帳票 医師25,362回 連携事務17,079回 医療事務12,812回 看護師12,415回 その他21,936回【考察】外来では端末アクセスのうち約44%を記述、残りをオーダー等が占めている。そのうち、主に医師記録および職録に当たる記述と帳票類の取り込みの帳票の回数の割合をみると記述は医師42%看護師38%その他の職種20%と医師と看護師が拮抗しており、帳票は医師28%でそれ以外は20%以下であった。【まとめ】外来医療記録の作成状況を検討した。以前は殆どが医師による作成だったが、当院では、電子カルテの導入以降看護師等の職録による記録作成が行われ、その数は医師に近い数字を示している。また、医師事務作業補助者の導入による代行入力があるが、当院でも代行による様々な文書作成、特に連携業務における文書の作成数も無視できない数である。当院は電子化以降、外来医療記録への入力が多職種化し量的に著増した。今後、外来における職録や帳票の内容等について検討していく予定である。