Japan Association for Medical Informatics

[3-F-2-5] IoTを活用した院内感染管理の試み

山下 芳範1, 岩崎 博道1, 重見 博子1, 室井 洋子1, 飛田 征男1, 出野 義則2 (1.福井大学, 2.株式会社ケアコム)

目的薬剤耐性対策アクションプランで、医療現場にも抗菌薬の適正利用が強く求められる中、IoTを活用して医療者の手指衛生を強化する試みである。特に、IoTを活用することで、確実な観測を行うとともに、確実なフィードバックによるWHOの手指衛生ガイドライン(5モーメント)に基づき手指衛生モニタリングを実施できるようにする。方法消毒液ポンプをIoT対応とし、院内スマートフォンなどのインフラを活用するとともに院内のユビキタス通信環境を活用して、医療者の手洗いの状況把握を行い、手洗いの状況を可視化する。さらに、医療者の位置とベッド周辺での動作や行動や姿勢から手指衛生の必要性を推測し、感染リスクの可視化を行う。結果手指衛生の管理としては、IoTの活用により連続的な観察が可能となった。院内のユビキタス環境及び個人のスマートデバイス・スマートフォンを活用することで、行動も含めた評価が可能となった。考察IoTの活用により、手指衛生の実施状況の把握が確実に行えるとともに、位置情報による感染リスクの評価も行えるようになった。これらの情報を活用し、院内接触感染の伝播経路が遮断に繋げたい。