Japan Association for Medical Informatics

[3-G-2-4] 製薬企業における薬剤コードの状況・課題

井上 学 (日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 電子化情報部会)

製薬企業で使用している薬剤コードは様々な目的で多種多様なコードを利用しているのが現状であり、さらにそれらの薬剤コード間でのマッピングは存在しないに等しい。
添付文書情報、副作用報告、臨床試験に絞って考えると添付文書の電子化にはYJコード、副作用報告には再審査コード、臨床試験のCDISCにはWHO-DDを用いることが規制当局より求められており、煩雑な運用を強いられている。またPMDAで運用が開始されたMID-NETに関しても、YJコード若しくはHOTコードが使用されており、これらのコードは多くの企業の副作用データベースで使われている再審査コードとの互換は無く、MID-NET及び各企業が保有している副作用データベース双方を用いた安全対策を検討する際のネックとなっている。
今回製薬企業の立場から医薬品のライフサイクル、医薬品情報のEnd to Endを考えた上で、将来的にIDMPの利用を含め、医薬品コードのあり方がどうあるべきかを考察していきたい。