一般社団法人 日本医療情報学会

[3-J-1-4] 循環器病看護の均てん化を目的とした循環器看護観察マスターの開発

政岡 祐輝, 長野 美紀, 福島 佳織, 山本 剛, 上村 幸司, 平松 治彦 (国立循環器病研究センター)

【はじめに】看護実践における観察結果の電子カルテへの記録に関しては、一般財団法人医療情報システム開発センター(以下MEDIS-DCとする)が、看護実践用語標準マスター<看護観察編>を開発し提供している。MEDIS-DCの観察マスターは、標準的な観察項目が網羅されており有用であるが、循環器看護の専門性の観点からは、観察項目の種類や評価結果の選択肢が不十分である。また、観察した項目の評価結果に対する判断基準が明示されていないため、観察項目によっては観察者の主観が大きく影響し、観察者ごとに評価結果が異なるといった問題が生じてしまう。【目的】循環器病看護の専門性を考慮した観察マスターの開発および観察者の主観による評価誤差が最小限に抑えられる判断基準の作成により、循環器病看護の均てん化を図る。【方法】循環器病看護のエキスパートナースの協力を得て、MEDIS-DCの観察マスターに不足している循環器疾患を看るうえで必要となる観察項目と評価結果の選択肢を抽出し、現行の観察マスターに追加する。次に、各観察項目の評価結果に関して、観察者によって評価結果が異ならず客観的な評価を下せる判断基準を作成する。循環器病看護の観察マスターの開発および判断基準を作成し、医療情報部の看護師によるテストし評価する。【結果】循環器病看護に必要な観察として、1397項目が抽出された。主観による評価誤差がでやすい色調や温度(暖かい/冷たい)、量(多量/中等量/少量)などの選択肢は、色見本や比較指標を定め判断基準を作成した。テスト結果では、大きな問題はなかった。【まとめ】循環器看護の均てん化に向けた循環器看護観察マスターのプロトタイプを開発することができた。今後、実環境へ実装し、臨床看護師の使用後の評価を踏まえ、循環器病看護を看るために必要な観察項目が網羅されているか、評価結果や判断基準の妥当性や信頼性を評価する予定である。