Japan Association for Medical Informatics

[3-J-2-1] バイタルサイン測定データ等の自動送信システム導入と送信実績に基づく使用促進の取り組み

松岡 真弓, 松本 美智子 (鳥取県立中央病院)

【背景及び目的】正確で速やかなバイタルサインデータ・血糖データの電子カルテ入力と看護業務の効率化を目的に、2017年にバイタルサインデータ自動送信システム(以下バイタルサインシステム)及び、血糖データ自動送信システム(以下血糖システム)を導入した。送信実績のフィードバックにより設置数を変更し、運用を促進した。また、効果的な運用を目指し6ヶ月後に実施したアンケート結果を併せて報告する。【方法と結果】導入時、各機器の設置数は各部署の夜勤看護師数を基本とした。血糖システムは、バイタルサインシステムの個人認証にも兼用した。導入当初、看護部門担当者等によるラウンドを頻回に実施した。更に1週間毎の送信実績データを看護師長会で部署にフィードバックし検討を依頼した。部署のマネジメントを重視し、使用状況に応じた設置数の変更を3回実施した。導入6ヶ月のアンケート結果では、バイタルサインシステムの導入により、記録時間短縮を74%が感じていた。メリットの上位として1.記録時間短縮、2.正確なデータ入力が上がった。また血糖システムでは、記録時間短縮を63%が感じていた。メリット上位に、1.正確なデータ入力、2.記録時間短縮が上がった。【考察】送信実績データに基づくマネジメントにより円滑に機器の移設が実施され、更なる使用促進が図れた。アンケート結果によると、バイタルサインシステムのメリットは記録時間短縮が最も多かったが、記録時間短縮を実感していない職員もあった。設置数及び機器使用の習熟度が関連すると思われ、習熟度を上げる取り組みも必要である。また、血糖システムでは正確なデータ入力が上位と、医療安全への貢献が最大であり、活用促進の重要性が示唆された。【結論】バイタルサインシステム・血糖システム導入に際して、使用実績データのフィードバックに基づくシステム運用管理は使用促進に有効であった。