Japan Association for Medical Informatics

[4-C-3-7] 電子カルテにおける現行の仕組みを用いてのバーコード利用の検討

林 哲也 (岡崎市民病院)

現在当院では診療材料に院内発行のバーコードシールを貼付し、処置画面で読み取り、実施入力を行なっている。しかし現状では診療材料、薬剤にはかなりの割合で製造者によりバーコードが印刷されている。このためこれらを活用することで、正確な実施入力が行え、かつ院内発行のシールの運用を削減することができ、労力やコストの削減にも寄与できると考えられる。 現状当院のシステムで対応可能な手法を検討した。物流システムから電子カルテへ診療材料のマスタ転送を行なう際、院内割当ての物品コード、材料名(全角表記)、材料名(半角表記)を結合した文字列を自動生成し、検索文字列を格納しているテーブルにレコード追加を行なっている。処置に使用する薬剤についても同様の処理が行われている。今回このテーブルに手動ではあるが、バーコードのうち商品コードの部分を追記し検索文字列とすることで、バーコードの読み取りにより実施入力を行なえるか試行してみた。 結果としては、薬剤のバーコードにおいて、識別子と商品コードのみの場合は問題なく読み込むことができたが、診療材料は有効期限やロットが付加されているので単純に読み込んだだけではカルテ上入力することができなかった。 診療材料や薬剤にはバーコード表示がすでにされているので、これを有効利用することが求められる。機能としてはさほど複雑ではないので、将来的にカルテベンダが標準機能として対応するよう取組むべきと考える。