一般社団法人 日本医療情報学会

[4-D-3-1] 働き方改革を支援する医療分野のIoT:スマートグラスについて

北岡 有喜 (独立行政法人国立病院機構京都医療センター医療情報部)

 Internet of Things(IoT)と言う言葉が日常的に使われるようになり、生活家電の一つであるウェアブル健康関連端末へのIoT普及を足がかりとして、医療分野へも徐々にIoTが浸透してきている。
 ウェアブル端末(Wearable Computer/Wearable Device)とは、Wearable=身に着けることができる端末(コンピューター)のことを言い、この1つである眼鏡型端末のことを「スマートグラス(Smart Glasses: 以下SG)」と呼んでいる。SG は拡張現実(AR)を搭載しており、レンズ部に文字や画像情報を表示することで、様々な情報収集がリアルタイムかつオンサイトで可能となっている。
 また、ハンズフリーで作業を行えるとともに、カメラを搭載することで、遠隔者とのリアルタイム通信により正確な現状把握が可能となるため、的確な指示や支援が受けることが出来、工業界において既に業務支援環境として利活用されて、注目されている。
 本ワークショップでは、このSGの医療分野への利活用に注目し、SGサプライヤーとその利用予定者から、現時点での製品概要(=出来ること・出来ないこと)や開発状況を情報提供いただく。その情報を共有し、ワークショップ会場にご参集の皆様とディスカッションすることで、昨今の「働き方改革」を支援するツールとしての現状と将来予想や期待を共有する場としたい。
 第一席では、オーガナイザーである私 北岡が本企画の概要を発表する。
 第二席では、京都医療センターの湊が、臨床現場における事例として「スマートグラスによる体外循環技術の安全性向上の試み」を発表する。
 第三席では、エンハンラボの大岩が、上記事例で使用しているスマートグラス「メガネ型ウェアラブル端末「b.g.(ビージー)」ご紹介と医療分野への応用」について発表する。
 第四席では、東芝クライアントソリューションの守屋が、上記事例で使用している「弊社モバイルエッジコンピューティングデバイスのご紹介と医療分野での活用」について発表する。
 第五席では、立命館大学情報理工学部の上原が、「セキュリティ・プライバシーから見たスマートグラス」と題して、臨床現場で想定される課題を指摘する。
 これらの発表内容を、会場にご参集の皆様と共有しディスカッションすることで、昨今の「働き方改革」を支援するツールとしての現状と将来予想や期待を共有する場としたい。