Japan Association for Medical Informatics

[4-F-2-1] 電子カルテからの情報の特性(副作用報告とMID-NET)

木村 通男 (浜松医科大学・医療情報学会)

 浜松医大ではアスクレップ社の協力を得て、副作用報告のEDCによる入力と、SS-MIXストレージを用いての作成との比較、評価を行った。
 作成した医師へのインタビューでは、転記が少なくなった点が評価され、実際作成総時間も25%減であった。また、臨床項目の標準化による日常臨床との重複減少に期待が寄せられた。各分野ミニマム項目セットに期待が集まる。
 実際、作成された報告で、併用薬項目はEDC55に対しSS-MIX674、検査結果は97対380と圧倒的に後者が多かった。他科で処方された併用薬などもすべて含まれる一方、記載医師による取捨選択がないことが示された。
 MID-NETプロジェクトが実運用に供されている。ここでも上記の特性が出ている。他科による処方、検査の情報は、いままでの医師による記載では、ともすれば取捨選択されかねないものであったが、これらもすべて含めての情報を対象としている。評価する側も、このことを理解する必要があると思われる。