Japan Association for Medical Informatics

[4-G-1-6] 機械学習を用いた器具使用順序に基づく歯科処置内容の推定

岡 真太郎1, 野崎 一徳2, 林 美加子1 (1.大阪大学大学院歯学研究科 口腔分子感染制御学講座(歯科保存学教室), 2.大阪大学歯学部附属病院 医療情報室)

歯科処置においては,一般的に処置内容に応じて適切な器具を用いる。さらに同じ器具を用いる場合でも、処置内容によって用いる順序が異なる。このことから,用いた器具とその順列からどのような処置が行われたのかを、歯科医師であれば推測することが可能である。そこで我々は歯科用器具の使用状況を撮影し、そこから用いられている器具を判別することで機械でも処置内容の推測が可能ではないかとの仮説を立てた。この仮説の実証を目的として、本研究では機械による処置内容推測の精度について評価を行った。試験的に3種の歯科用器具で歯科用器具の画像認識精度を評価したところ、平均して85.1%の精度で器具を機械が判別することがわかった。次に画像認識の対象とする歯科用器具を一般的な歯科処置に用いられるもの全てに増やし、その精度を評価した。この画像認識機械を、処置中に記録した歯科用器具の映像に対して用い、器具の検出を行った。その結果検出された器具の順列と、行われた処置内容とを組み合わせたものを時系列の教師データとして機械学習を行った。学習して得られた機械を用いて、新しい処置中の映像から推測される結果の精度について評価を行った。