Japan Association for Medical Informatics

[LS02-1] 内部統制の視点から考えるレポート未読管理と医療情報管理者の役割

井下 晴子 (有限責任監査法人トーマツ 監査・保証事業本部 パブリックセクター・ヘルスケア事業部)

 レポートの見落としに伴う医療事故に触れ、今後の対応策として「医療情報システムを改修し、見落としを防止できるよう努める」とする話を聞く機会が昨今、多くなっている。この背景として、医療情報システムに未読管理の機能を実装することにより、レポート見落としのインシデントや医療事故を無くせるのではないかと、多くが考えているからであろう。しかしながら、医療情報システムに実装する未読管理機能は、管理対象のレポートの未読を発見するためのツールであるものの、ツールを実装するだけでは、レポート見通しのリスクを期待するほど無くすことはできない。
 本セミナーでは、情報システムに関する内部統制の視点から、レポートの見落としリスクに関して、医療情報システムを用いたリスク対応策をどのように設計、構築、又運用すればよいか、そして、医療情報管理者としてどのような視点をもってリスク対策の整備、運用に関わればよいか等を解説する。