Japan Association for Medical Informatics

[LS02-2] 診療データの一元管理がもたらす医療の質と安全性の向上

白鳥 義宗 (名古屋大学医学部附属病院 病院長補佐(病院CIO) メディカルITセンター長・病院教授)

 当院は、今年1月に第7次病院総合情報システムの更新を実施した。それまで、100を超える部門システムが、それぞれの部門管理者の運用ルールに沿ってバラバラに構築され、診療データを十分に活用しきれていなかった。そのため、情報分野における院内ガンバナスの徹底や、医療の質・安全性の向上においても課題があった。
 第7次システム更新では、その課題解決に向け「診療情報の中央一元管理」を大きなテーマに掲げ、システム構築を行なった。そのため、従来のパッケージシステムに富士フイルム社の「SYNAPSE VNA」と「CITA Clinical Finder」を追加したシステム構成とした。結果、院内の診療データを一元管理することができ、そのデータを利活用することで、医療の質・安全性の向上の面においても寄与することが可能となった。本セミナーでは、その具体的な活用状況、今後の展望などを紹介する。