Japan Association for Medical Informatics

[LS09] HL7® FHIR® とその活用について

塩川 康成1, 上中 進太郎2 (1.キヤノンメディカルシステムズ株式会社 ヘルスケアIT第二事業部 エンタープライズITマーケティング担当 参事 2.インターシステムズジャパン株式会社 テクニカルコンサルティング部 主任コンサルタント)

 HL7®は医療文書情報の交換手順の標準化を目指し、1987年からテキスト形式のV2、XML形式のV3、V3を応用したCDA®を開発したが、いずれも導入時の実装負担に課題があった。これを解消するべく、2012年より革新的なFHIR®の開発をスタートし、昨今実用段階に入ってきている。世界ではIoMTの時代を裏打ちする、簡便な実装が可能なFHIR®に注目しており、IHEも一部プロファイルで採用を始めている。モバイル機器やデバイスによる個人健康情報の相互運用性確保を目的としたPCH Allianceでは、FHIR®もその要素技術として列挙され、保険医療情報の基礎インフラ構築に不可欠な技術となりつつある。本セミナーではFHIR®が開発された背景から技術概要を解説し、先行する欧米での事例として、英NHSでのイベント管理サービスでの活用を紹介する。さらにこれを具現化したインターシステムズ社のソリューションであるInterSystems HealthShare® について、FHIR®をどのように活用して迅速な開発をしていくのかを、実装例を示しながら紹介する。