[2-A-1-06] 画像レポート見落とし防止に向けた電子カルテ機能と標準的仕様書の作成
近年、患者予後に影響を与える画像診断レポートの見落としが問題となっている。画像診断レポートは主治医(オーダ医)が必ず確認することが原則であるが、現実の医療では複雑な状況が重なることで画像診断レポートの見落としが発生する。電子カルテがレポート作成通知機能、レポートの未読、既読管理機能を持つことにより、これらの問題を解決できる可能性がある。
これまで、電子カルテによる画像レポート見落とし防止については、個々の医療機関ごとに取り組まれていた。医療機関側から見ると、多くの電子カルテは画像診断レポート見落とし防止に向けた標準機能を持たないため、その対応にカスタマイズ費用等が発生する。電子カルテメーカー側から見ると、医療機関ごとに画像診断レポート見落とし防止に向けた対策(運用)が異なるため、電子カルテの開発方針が明確でない。
今回、我々は医療安全に資する病院情報システムの機能を普及させるための施策に関する研究班で、4医療機関の医療安全担当者、9医療機関の医療情報担当者、3医療機関の画像診断読影医が集まり、画像診断レポート見落としの事例や施設ごとの対策を検証し、画像診断レポート見落とし防止に向けて持つべき電子カルテ機能を議論し、その機能を標準的な仕様書に落とし込んだ。この仕様書により、各電子カルテメーカーに今後、開発すべき機能の指針を示すことができる。さらに、異なるメーカー間のシステム連携が円滑となることが期待される。医療機関には、この仕様書を引用することで、仕様書作成の手間が軽減されるとともに、電子カルテメーカー間の仕様項目ごとの機能比較に利用することができる。電子カルテメーカーと医療機関が同じ方向を向くことで、近い将来、安価に画像診断レポートに見落とし防止機能を導入できることが期待される。
これまで、電子カルテによる画像レポート見落とし防止については、個々の医療機関ごとに取り組まれていた。医療機関側から見ると、多くの電子カルテは画像診断レポート見落とし防止に向けた標準機能を持たないため、その対応にカスタマイズ費用等が発生する。電子カルテメーカー側から見ると、医療機関ごとに画像診断レポート見落とし防止に向けた対策(運用)が異なるため、電子カルテの開発方針が明確でない。
今回、我々は医療安全に資する病院情報システムの機能を普及させるための施策に関する研究班で、4医療機関の医療安全担当者、9医療機関の医療情報担当者、3医療機関の画像診断読影医が集まり、画像診断レポート見落としの事例や施設ごとの対策を検証し、画像診断レポート見落とし防止に向けて持つべき電子カルテ機能を議論し、その機能を標準的な仕様書に落とし込んだ。この仕様書により、各電子カルテメーカーに今後、開発すべき機能の指針を示すことができる。さらに、異なるメーカー間のシステム連携が円滑となることが期待される。医療機関には、この仕様書を引用することで、仕様書作成の手間が軽減されるとともに、電子カルテメーカー間の仕様項目ごとの機能比較に利用することができる。電子カルテメーカーと医療機関が同じ方向を向くことで、近い将来、安価に画像診断レポートに見落とし防止機能を導入できることが期待される。